信用取引での議決権行使、配当・株主優待の権利について

信用取引での
議決権行使、配当・株主優待の
権利について

議決権とは、株主が株主総会に出席して、その決議に加わる権利のことで、一般的には1単元株または1株に対し1つの議決権が付与されます。こうした権利や配当、株主優待などは株式投資を行う上での醍醐味となりますが、取引の仕方によっては制限されることもあり、注意が必要となります。
例えば、現物取引で株式の保有をすると、株主として配当金や株主優待を受取る権利や、企業に対する議決権を得られます。しかしながら、信用取引では株式の名義は証券会社となるため、ある銘柄を買建てていても諸々の権利は得られません。

配当金について

信用取引で買建てをしている場合、配当も株主優待も受取ることはできません。買建てている株式は証券会社からの融資で株式を買っている状態なので、名義としては証券会社のものとなります。
しかし、買建てている株式の配当に関しては、配当に相当する金額を配当落調整額として証券会社から受取ることができます。
一方で、売建てている場合は、配当落調整額を証券会社に支払う必要があります。
配当落調整額は、配当金が支払われたことによる株価の下落分を調整する目的で、買い方と売り方の間で調整されるものになります。実際の配当金が支払われる訳ではなく、証券会社を通じて支払われるため、税法上も配当所得ではなく譲渡損益として計算されます。そのため、配当落調整額は配当控除にはならない点に注意が必要です。

株主優待について

信用取引にて買建てている株式の株主優待は受取ることができません。信用取引で買建るための資金は証券会社から融資されているため、実際の株式の名義は証券会社になるからです。配当落調整額のような調整の発生もありません。
買建てている株式の株主優待の権利を取得するためには、権利付最終売買日までに買建た玉分の資金を預入れて現物株式として引き取ることで権利を取得できます。(現引き)

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