株式・証券関連用語集

除数の調整

日経平均株価は基本的には単純平均の考え方に基づいて算出されており、算出当初は銘柄数が除数でした。つまり、株価を合計して除数(=銘柄数)で割るだけで算出できていました。ただし、採用した銘柄が株式分割や併合、銘柄入れ替えなどを行うことで、株価がその前後で変化してしまい、合計値が変化してしまうと指数の連続性が保てなくなってしまいます。こうした場合、連続性を担保するために除数の値を調整する必要があります。

例えば、A、B、Cの3銘柄で構成する株価指数があったと仮定し、それぞれの株価は200円、250円、450円とします。当初の除数を銘柄数と同じ3とすると、指数は合計値を除数で割ることで算出されるので、900円÷3=300円となります。
仮にA銘柄を除外し、D銘柄(株価500円)を新規に採用したとすると、B、C、Dの株価合計は1,200円となります。除数を調整しないまま計算すると指数は1,200円÷3=400円に100円上がってしまいます。

A銘柄からD銘柄に銘柄入れ替えを行っただけで指数の価格が上昇しており、市場の価格変動を反映しているとは言えません。そこで、(旧構成銘柄の採用株価の合計)÷旧除数が(新構成銘柄の採用株価の合計)÷新除数が同じ値となるように調整することになります。
上記の式を整理すると、(新構成銘柄の採用株価の合計)×旧除数÷(旧構成銘柄の採用株価の合計)となりますので、これに当てはめると、1,200円×3÷900円=4となりますので、新除数は4ということになります。

新除数である4でB、C、Dで構成される指数を求めると1,200円÷4=300円となり、A、B、Cで構成されていたときと同じ価格となり、銘柄入れ替え前と変わらず連続性が保たれていることがわかります。

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