武部力也の週間為替相場見通し(5/3週号)

2021年04月30日

円、GW期間の不要不急場面

ドル円予想レンジ 108.00-110.50円

「主要国の間の為替レートは、このところずっときわめて狭いレンジで動いて安定しています。それは金利格差よりも、2%の「物価安定の目標」を目指して各国の中央銀行が金融政策を運営している、いわば収斂して同じ状況になっていることが、より効いているように思います」-。これは4/27の金融政策決定会合後の記者会見における黒田日銀総裁の見解だ。2023年年度の消費者物価指数(除く生鮮食品、コアCPI)の伸び率が1.0%と総裁の任期2023年4月までに目標の2%に到達しない見解を示した。
しかし2024年度以降に目標は達成できるとの考えを示し、また、大規模な金融緩和を粘り強く続ける姿勢を強調する一方で日銀を含めて主要国の中央銀行が2%の物価目標を採用していることがドル円の安定に繋がっている、としている。

円「ステイホーム」

3/19の日銀金融政策決定会合のテーマは「政策総点検」だった。結果、長期金利の許容変動幅を明確化し、イールドカーブ・コントロール(YCC)を柔軟に運営するため、長期金利の変動幅を「±0.25%程度」と声明に明記した。しかし、点検によって何かが大きく変わった訳でもなく、政策の大枠に変更はなかったことから、過度に円買い増幅圧力が強まるには至らなかった。                                 
では4/27日銀金融政策決定会合はどうだったか。前回に点検微修正があったことで今回は様子見予想が大勢であり、警戒ムードは微塵もなかった。新型コロナウイルスの感染抑止として緊急事態宣言がなされるなか、小池東京都知事が不要不急の外出自粛などを呼びかけていたが、東京外為市場でも円は不要不急の投資行動が抑制された格好だ。日銀による追加緩和は当面なさそうで、2%の物価安定目標の達成も現実的には遠のいている。円政策は不動の「ステイホーム」ならぬ「ステイレベル」となる。

ドル「ステイアウェイ」

円に自立行動性は見受けられない。では、ドルはどうか。4/29午前3時の4/29午前3時のFOMC連邦公開市場委員会では声明文は、ワクチン接種の進捗と強力な政策支援によって経済活動と雇用の指標が強まった点を新たに明記した。そして午前3時半のパウエルFRB議長会見では冒頭で景気は回復経路を辿っているとの姿勢を示している。無論、慎重な姿勢は崩さず、「テーパリングを議論する時期ではない」との見解も示したが市場は経済活動が正常化に向かうとの見方を秘めたままの格好だ。それから約7時間後にバイデン大統領は就任から100日になるのに合わせて今後の施政方針演説を行い、「アメリカは再び動きだした」とアピールした。米第1四半期(1-3月)GDPはワクチン接種や財政出動が後押しとなり高成長も判明した。新型コロナウイルス対策や経済対策で成果がじわりと浸透し米第2四半期(4-6月)GDPへの期待も聞こえ始めている。
勿論、FRBの目標であるインフレ率2%を上回る水準で、且つ持続する軌道が明確にでもならない限り、年内に利上げに踏み切る可能性は極めて低いだろう。
但し利上げの確率を示すシカゴCMEのFEDウオッチでは12/15のFOMCでの据え置き確率は86.1%(4/30時点)。徐々にではあるが利上げ確率が上昇している点は刮目しておきたい。
日米の金融政策と政治姿勢の差が明確となり不動の円に対しドルへの期待が強弱となって推移し始める新局面、ドル「ステイアウェイ」の可能性を読んでいる。

5/3週ドル円焦点

日本のGW期間において留意すべきは5/3の4月米ISM製造業景況指数、5/4の3月米貿易収支、そして5/4の4月ADP雇用統計とISM非製造業景況指数か。これらの程度で5/7の4月米雇用統計に向けた水準感の地均しがなされる可能性だ。
 テクニカル観点では日足一目均衡表雲の帯(上下限)を意識し特に雲上限が攻防され易そうだ。上値焦点は4/29高値109.23。超えれば4/12-13高値圏109.76-775、4/9高値109.97、110円節目に挑戦し4/6高値110.56が期待値。
下値焦点は4/29安値108.43、4/27安値108.09。割れたら4/26安値107.645、4/23安値107.47。

出所:岡三ネットトレーダープレミアム

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