伊藤嘉洋の週間株式相場見通し(4/5週号)

2021年04月02日

調整一巡感から3万円乗せを試す展開

日経平均予想レンジ 29,300-30,200円

 今週は世界的な金融緩和や新型コロナウイルスワクチン普及により、世界経済が正常化し、景気が回復するとの期待が後押しした。日経平均の期末株価は29,178円。2019年期末18,917円から上昇幅は10,261円、上昇率は54.2%と過去最高を記録した。配当権利落ち分を即日埋め切り、先行きの相場に対する期待感を抱かせた。その後、米ヘッジファンド問題で巨額損失の不安が重しとなったが、米経済戦略への期待感が支えとなり切り返した。週末終値は29,854円。

海外の焦点

 NYダウは3/29、33,259ドル高値を付け、史上高値を更新した。ワクチン接種の進展による経済回復期待が支えとなった。バイデン大統領が4/19までに向こう3週間以内に米国の成人の90%にワクチン接種の資格が発生し、利用できる薬局の数も2倍以上に拡大する。一方、米金融業界への不安が高まった。前代未聞の大量ブロック取引を実施した余波が市場を駆け巡っている。米ヘッジファンド、アルケゴスとの取引に伴い欧州系証券や日本の大手証券など複数の金融機関で巨額損失が伝わった。損失をカバーするために、米国債のポジション解消売りが生じた可能性もあって、米10年債利回りは1.7635%まで上昇し、1年2か月ぶりの高水準となった。
 バイデン大統領が成長戦略の第1段として31日打ち出したインフラ投資などの総額は8年間で2.25兆ドルと報じた。さらに、クリーンエネルギー関連の優遇策に約4,000億ドルが充てられる。インフラと気候変動対策の投資は、政権の掲げる公約の柱。数百万人の雇用につながる老朽化が目立つ道路や橋、港湾などに約6,200億ドル。製造業振興に約3,000億ドル、高齢者、障がい者ケアに約4,000億ドルなどを盛り込むとしている。第2弾となる医療保険と育児支援の拡充案などは4月に打ち出す方向だ。両方合わせた財政支出規模は4兆ドルを超える可能性がある。

国内の焦点

 経済産業省が31日発表した2月鉱工業生産指数速報値は前月比2.1%低下の95.7となり、2か月ぶりのマイナスとなった。半導体不足による自動車が前月比8.8%と大幅に減産したことが響いた。
 3月日銀短観は大企業・製造業の判断DIはプラス5、非製造業はマイナス1となり、共に3期連続で改善した。中国や米国を中心とする海外経済の回復を背景に、輸出・生産は堅調に推移した。大企業・製造業のDIは2019年9月以来の水準。前回の12月調査のマイナス10から15PT改善した。事前予想を上回ったことが好感されて、精密、電気機器など景気敏感株が物色された。
 1日政府は大阪、兵庫、宮城の1府2県に緊急事態宣言に準じる措置を取る「まん延防止など重点措置」を適用することを決めた。期間は4月5日から5月5日までの1か月間。変異ウイルスが首都圏中心に広がりを見せてきた。感染者や入院の増加傾向が強まり、全国規模で「第4波」が起きる懸念も指摘されている。政府が掲げた、飲食に伴う感染の防止、変異ウイルスへの対応、医療体制の強化など、5つの対策の徹底行動が望まれる。
 チャート上では上値抵抗線として意識された25日線29,309円を上回った上、5日線が25日線を上抜けるゴールデンクロスが形成された。短期的には上値を試す展開となり、3/19窓埋め29,621円がチャート上の重要ポイントとなる。埋め切れば調整一巡感から再び3万円が視野に入る。

来週の株式相場

 以上、来週は需給環境の改善が期待される。8,000億円規模の配当再投資などの買いに加え、年金などのリバランス売りが一巡したことで新規資金の流入が期待される。米長期金利上昇には警戒感はあるものの、景況感は依然として強く、堅調な相場環境が続くことが見込まれる。4月後半から始まる決算シーズンで円安傾向が維持できれば、2022年3月期業績見通しに対する期待は大きくなり、上方修正銘柄への個別物色の流れは強まろう。国内イベントでは、3月景気ウォッチャー調査、3月消費者態度指数(8日)、米国では、3月ISM非製造業景況指数(5日)、FOMC議事要旨(7日)、3月卸売物価指数(9日)の発表が予定されている。日経平均のレンジは、上値は3/18終値30,216円が意識され、下値は25日線29,339円付近が目処となろう。

出所:岡三ネットトレーダープレミアム

主なスケジュール

日本

4/8(木)2月国際収支・貿易収支
3月消費者態度指数
3月景気ウォッチャー調査
4/9(金)オプションSQ

米国

4/5(月)3月ISM非製造業景況指数
4/7(水)MBA住宅ローン申請指数
FOMC議事要旨(3/16-17日開催分)
2月貿易収支
2月消費者信用残高
4/8(木)新規失業保険申請件数
4/9(金)2月卸売売上高
2月卸売在庫
3月卸売物価指数
ご注意

リスク

【株式等】株価変動による値下りの損失を被るリスクがあります。信用取引、先物取引、オプション取引および株価指数証拠金取引では投資金額(保証金・証拠金)を上回る損失を被る場合があります。株価は、発行会社の業績、財務状況や金利情勢等様々な要因に影響され、損失を被る場合があります。投資信託、不動産投資証券、預託証券、受益証券発行信託の受益証券等は、裏付け資産の評価額(指数連動型の場合は日経平均株価・TOPIX等)等、先物取引、オプション取引および株価指数証拠金取引は対象指数等の変化に伴う価格変動のリスクがあります。外国市場については、為替変動や地域情勢等により損失を被る場合があります。上場新株予約権証券は、上場期間・権利行使期間が短期間の期限付きの有価証券であり、上場期間内に売却するか権利行使期間内に行使しなければその価値を失い、また、権利行使による株式の取得には所定の金額の払込みが必要です。株価指数証拠金取引では建玉を保有し続けることにより金利相当額・配当相当額の受け払いが発生します。【外貨建て債券】債券の価格は基本的に市場の金利水準の変化に対応して変動するため、償還の前に売却すると損失を被る場合がございます。また、額面金額を超えて購入すると償還時に損失を被る場合がございます。債券の発行者又は債券の元利金の支払いを保証している者の財務状態の悪化等により、債券の価格が変動し損失を被る場合がございます。債券の発行者又は債券の元利金の支払いを保証している者の財務状態の悪化等により元本や利子の支払いが滞り損失を被る場合がございます。外貨建て債券は外国為替相場の変動などにより、円換算でのお受取金額が減少する恐れがあります。これにより円換算で投資元本を割込み、損失を被る場合がございます。【FX】外国為替証拠金取引(以下、「FX」という。)は預託した証拠金の額を超える取引ができるため、対象通貨の為替相場の変動により損益が大きく変動し、投資元本(証拠金)を上回る損失を被る場合があります。外貨間取引は、対象通貨の対円相場の変動により決済時の証拠金授受の額が増減する可能性があります。対象通貨の金利変動等によりスワップポイントの受取額が増減する可能性があります。ポジションを構成する金利水準が逆転した場合、スワップポイントの受取から支払に転じる可能性があります。為替相場の急変時等に取引を行うことができず不測の損害が発生する可能性があります。【各商品共通】システム、通信回線等の障害により発注、執行等ができず機会利益が失われる可能性があります。

保証金・証拠金

【信用】最低委託保証金30万円が必要です。信用取引は委託保証金の額を上回る取引が可能であり、取引額の30%以上の委託保証金が必要です。【先物・オプション】発注必要証拠金および最低維持証拠金は、「(SPAN証拠金額×当社が定める掛け目)-ネットオプション価値の総額」とし、選択取引コース・取引時間によって掛け目は異なります。当社のWebサイトをご確認ください。また、変更の都度、当社のWebサイトに掲載いたします。【株価指数証拠金取引】発注証拠金(必要証拠金)は、株価指数ごとに異なり、取引所により定められた証拠金基準額となります。Webサイトで最新のものをご確認ください。【FX】個人のお客様の発注証拠金(必要証拠金)は、取引所FXでは、取引所が定める証拠金基準額に選択レバレッジコースに応じた所要額を加えた額とし、店頭FXでは、取引金額(為替レート×取引数量)× 4%以上の額とします。一部レバレッジコースの選択ができない場合があります。法人のお客様の発注証拠金(必要証拠金)は、取引所FXでは、取引所が定める証拠金基準額とし、店頭FXでは、取引金額(為替レート×取引数量)×金融先物取引業協会が公表する数値とします。発注証拠金に対して、取引所FXでは、1取引単位(1万又は10万通貨)、店頭FXでは、1取引単位(1,000通貨)の取引が可能です。発注証拠金・取引単位は通貨ごとに異なります。Webサイトで最新のものをご確認ください。

手数料等諸費用の概要(表示は全て税込・上限金額)

【日本株】取引手数料には1注文の約定代金に応じたワンショットと1日の合計約定代金に応じた定額プランがあります。ワンショットの上限手数料は現物取引で3,300円、信用取引で1,320円。定額プランの手数料は現物取引の場合、約定代金200万円以下で上限1,430円、以降約定代金100万円ごとに550円加算、また、信用取引の場合、約定代金200万円以下で上限1,100円、以降約定代金100万円ごとに330円加算します。手数料プランは変更可能です。信用取引手数料は月間売買実績により段階的減額があります。信用取引には金利、管理費、権利処理等手数料、品貸料、貸株料の諸費用が必要です。【上場新株予約権証券】日本株に準じます。【中国株】国内取引手数料は約定金額の1.1%(最低手数料5,500円)。この他に香港印紙税、取引所手数料、取引所税、現地決済費用の諸費用が必要です。売買にあたり円貨と外貨を交換する際には、外国為替市場の動向をふまえて当社が決定した為替レートによるものとします。【外貨建て債券】外貨建て債券を募集・売出し等により、又は当社との相対取引により購入する場合は、購入対価のみをお支払いただきます。外貨建て債券の売買、償還等にあたり、円貨と外貨を交換する際には、外国為替市場の動向をふまえて当社が決定した為替レートによるものとします。【先物】取引手数料は、通常取引コースの場合、日経225先物が1枚につき330円(取引枚数により段階的減額あり)、日経225mini、ミニTOPIX先物、東証REIT指数先物、TOPIX Core30先物、東証マザーズ指数先物、JPX日経インデックス400先物が1枚につき44円、TOPIX先物、日経平均VI先物が1枚につき330円、NYダウ先物が1枚につき880円。アクティブ先物取引コースの場合、日経225先物が1枚につき275円、日経225miniが1枚につき27円です。【オプション】取引手数料は、日経225オプションが約定代金に対して0.176%(最低手数料220円)、TOPIXオプションが約定代金に対して0.22%(最低手数料220円)です。【株価指数証拠金取引】取引手数料は、セルフコースは1枚につき156円、サポートコースは1枚につき3,300円です。【投資信託】換金時には基準価額に対して最大0.75%の信託財産留保金をご負担いただく場合があります。信託財産の純資産総額に対する信託報酬(最大2.42%(年率))、その他の費用を間接的にご負担いただきます。また、運用成績により成功報酬をご負担いただく場合があります。詳細は目論見書でご確認ください。【FX】取引所FXの取引手数料は、セルフコースはくりっく365が無料、くりっく365ラージが1枚につき1,018円、サポートコースはくりっく365が1枚につき1,100円、くりっく365ラージが1枚につき11,000円です。店頭FXの取引手数料は無料です。スプレッドは、通貨ごとに異なり、為替相場によって変動します。Webサイトで最新のものをご確認ください。

お取引の最終決定は、契約締結前交付書面、目論見書等およびWebサイト上の説明事項等をよくお読みいただき、ご自身の判断と責任で行ってください。

ページトップへ