伊藤嘉洋の週間株式相場見通し(11/12週号)

2018年11月09日

上値抵抗線を目指す展開

日経平均予想レンジ 21,865~22,683円

今週は堅調な米国株や中国株に加え為替が円安に振れるなど外部環境が落ち着く中、注目の米中間選挙後に米国株が大幅高となった流れを引き継ぎ、日経平均は11/22以来22,500円台を回復。しかし、週末はFOMC後の米金利上昇が警戒され22,250円で終了した。

海外の焦点

6日投開票の米中間選挙は、共和党が上院の過半数を維持し、下院は8年ぶりに民主党が奪回。事前予想通りの結果で選挙情勢をめぐる不透明感が払拭された。上下両院の支配政党が異なる「ねじれ議会」となったため、政策推進の停滞への不安も出ている。ただ、トランプ政権が目指していた個人所得減税の恒久化など「減税第2弾」の実現性は消滅した。逆に一段の財政悪化懸念は後退し、大型減税や規制緩和が引き続き経済を支えると前向きな見方が広がっている。一方、内政の停滞をカバーするため外交通商政策が過激になれば日本への風当たりが懸念される。

米国株の年間パフォーマンスは10月は上昇しやすい月だったが大幅反落した。9月は例年決算対策売りやミューチュアルファンド、ヘッジファンドの決算に絡んだ売りが出て下落しやすい月であった。しかし今年は大幅上昇した。結果として9月の売りが10月に伸びた可能性が指摘される。11、12月は年間パフォーマンスは良く、ファンド決算の売り一巡、企業の自社株買いや感謝祭、クリスマス商戦への期待の高まりから来年に向けて上昇トレンド回帰が期待される。

国内の焦点

3月期決算企業の中間決算発表では、発表当初は通商問題や為替要因などで通期の業績予想を下方修正する企業が多く見られたが、足元の円安進行で徐々に上方修正する企業が増えている。日経平均採用銘柄のEPSは10月初めの1,740円から1,712円に減少した後、11/8には1,780円に上昇した。来週で決算発表は概ね終了するが1,780円に見合うPERの適正水準は13.2倍と見て23,500円付近となる。これまでPERが12倍台前半に下振れした場合には適正水準に追随する形で日経平均は反発したので、今後も想定外の円高にならない限り、修正の力が働いてもおかしくない。

テクニカル面では上値意識された200日線を上抜き上昇基調転換への期待が高まっている。ただ各移動平均線は全て下向きで中長期のトレンドは変らないだけに、200日線22,374円を下値サポートして維持できるかが焦点となる。戻り相場では10/2高値から10/26安値の半値戻し22,709円やフィボナッチ比率61.8%戻しの23,119円が目処となる。

来週の株式相場

以上、来週は月末のG20首脳会議における米中首脳会談に関心が向う中、11月高アノマリーを背景に上値抵抗線を目指す展開と捉えている。日経平均のレンジは上値は75日線22,683円が意識され、下値は11/5安値21,865円が目処となろう。

出所:岡三ネットトレーダープレミアム

主なスケジュール

日本

11/12(月) 10月企業物価指数
10月工作機械受注(速報値)
11/14(水) 9月第3次産業活動指数
9月鉱工業生産指数(確報値)
7-9月期GDP(速報)
11/15(木) 9月商業動態統計(確報値)

米国

11/12(月) ベテランズデー(退役軍人の日)
11/13(火) 10月月次財政収支
10月NFIB中小企業楽観指数
11/14(水) 10月消費者物価指数
パウエルFRB議長、ダラス連銀でカプラン総裁と米国及び世界経済についてディスカッション開催
11/15(木) 9月企業在庫
10月小売売上高
10月輸入物価指数
11月NY連銀製造業景気指数
11月フィラデルフィア連銀景気指数
11/16(金) 10月設備稼働率
10月鉱工業生産指数

ご注意

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