次の一手 ~市場の話題とテーマ~

2020年07月27日
岡三オンライン証券株式会社

【次の一手】佳境に入るワクチン開発と治療薬

世界経済の行方は、「ワクチンが市場投入されるまで、どれだけ我慢ができるか」という一点に絞られてきたようだ。世界は経済を動かさなくてはならないが、ワクチンが投入されるまでに、あまりに犠牲者が増加すれば、ワクチンの生産体制が間に合わず、経済は崩壊する。つまり、ワクチン開発は一刻の猶予もならない。政治も同様で、米国では大統領選挙に合わせ、きわめて速いスピードでワクチン開発が進んでいる。
ワクチン開発と市場投入が遅れれば、それだけ経済的犠牲は大きくなる。逆に、ワクチンさえ出回れば、経済復興はなんとかなる、という希望的観測が、各国の株式市場を支えているように見える。

日本企業はワクチン開発競争に少し遅れをとっているように見えるが、新型コロナウイルスワクチン、治療薬などで注目される銘柄を下記に紹介しておこう。

コード 銘柄 市場 事業内容 終値(7/27) 注文画面
4507塩野義製薬東証1部ワクチン11月治験21年末投入6,374現物買
4527ロート製薬東証1部重傷化を抑える治療薬3,355現物買
4541日医工東証1部治療薬デキサメタゾン1,292現物買
4563アンジェス東証マザーズワクチン3月投入1,385現物買
4565そーせいグループ東証マザーズファイザー・アストラゼネカと提携1,478現物買
4974タカラバイオ東証1部ワクチン原料培養2,914現物買

もっともワクチン競争で早く取り上げられたのは、マザーズのアンジェス。来年3月を市場投入の目途としているが、株価は600円から2400円へ4倍に化けた後、先週は1400円台まで下げている。そのアンジェスと共同してワクチンを製造するのがタカラバイオだ。
同じようにワクチン開発を行う大手企業として、11月に治験を実施する予定の塩野義製薬も2021年末までの量産体制の強化を見据え、それまでの目標だった1000万人を3000万人分まで引き上げると発表した。

【塩野義製薬(4507):日足:6カ月】

一方、治療薬の分野では、ロート製薬や日医工業が注目される。これまでワクチンほどには株価に反映されていない分野だが、今後は効果が高い治療薬の常備が進む可能性が高い。
また、マザーズの代表銘柄として人気のそーせいグループは、ワクチン開発を進める米国ファイザーや英国アストラゼネカと提携関係にあり、今後の展開が楽しみだ。

執筆者

堀 篤(ほり あつし)

1962年10月27日生まれ 愛知県出身
日本証券アナリスト協会検定会員
1985年、野村證券(現野村ホールディングス)入社。1998年退社後、上場企業役員を2社勤め、2001年コンサルタント会社設立、独立系アナリストとして、有望企業を投資サイト・雑誌などで紹介している。
総合economicサイト、「サチとれ」を運営。
証券マン、上場企業役員、投資家、コンサルタント、アナリストという360度異なる方面の経験を活かした、独自の分析スタンスで中小型優良銘柄の発掘を行う。

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