次の一手 ~市場の話題とテーマ~

2020年05月18日
岡三オンライン証券株式会社

【次の一手】コロナ後に向け、企業再編を進めるM&A関連銘柄に注目

3月に多くの決算期が集まる上場企業は、期があけてから、事業の再生に積極的に取り組んでいる。新型コロナ感染拡大の影響により、事業の在り方そのものを改革しなくては、乗り切ることが出来ない企業は多い。そして事業再構築の最も有効かつ即効性が高い一手は、M&Aだ。今、大手のみならず、中小コンサルティング企業にも、多くのM&A案件が持ち込まれている。
これら事業再生、M&A、戦略アドバイスを本業として業績を伸ばす可能性が高い上場企業は、いくつかある。M&Aアドバイザー事業は、案件の件数や正否によって業績が大きく左右される為、安定的な収益モデルを構築するのは難しい。しかし、彼らにとって最も大きな武器となるのは、「実績」だ。大きな案件、有名案件を捌いたという実績は、営業上、最大の効果を発揮する。そして、今はその実績を積む大チャンスだろう。

下表で、M&Aとその周辺業務を行っている企業をまとめてみた。

コード 銘柄名 市場 事業内容 終値
(5/18)
注文画面
2127日本M&Aセンター東証1部中堅企業M&Aで最大手3,925現物買
3484テンポイノベーション東証1部飲食店店舗705現物買
4310ドリームインキュベータ東証1部企業戦略1,477現物買
4792山田コンサルティンググループ東証1部事業再生・事業承継1,163現物買
6035アイ・アールジャパンホールディングス東証1部敵対的買収等アドバイス7,620現物買
6080M&Aキャピタルパートナーズ東証1部レコフを買収3,445現物買

日本でも中堅企業向けM&Aを浸透させたのは、日本M&Aセンターの功績が大きい。ウェブで売買情報を誰からも見られるように掲載し、(基本的には)成功報酬でM&A仲介を行うスタイルを続けてきており、取扱件数を着実に伸ばし、10期連続最高益を更新している。
また、M&Aの業界で著名なレコフを買収したのが、M&Aキャピタル。同社は9月決算で、4月30日に発表した第2四半期業績では、営業利益が32.3%減益となったが、通期業績見通しは変えなかった。保有案件数を十分に確保しているものと思われる。
 テンポイノベーションは、飲食店の店舗物件の転貸・売買に特化している。今回の新型コロナ感染拡大により、飲食店の中には事業撤退を余儀なくされる事業者が多いが、一方で、資金力がある企業には買付意欲が大きい。
 ドリームインキュベータや山田コンサルティンググループも、事業再生や企業戦略といったそれぞれの高い専門性を武器にコンサルティングを行うが、M&Aアドバイスの増加によって、業績が上向く可能性が高い。
また、アイ・アールジャパンホールディングスは、IR支援や株主名簿管理のイメージが強いが、買収防衛、敵対的買収などに関するアドバイザリーを積極的に行っており、近時急増するこれらの需要に応えており、その動向に注目すべき企業だろう。

【アイ・アールジャパン:日足:1年】

執筆者

堀 篤(ほり あつし)

1962年10月27日生まれ 愛知県出身
日本証券アナリスト協会検定会員
1985年、野村證券(現野村ホールディングス)入社。1998年退社後、上場企業役員を2社勤め、2001年コンサルタント会社設立、独立系アナリストとして、有望企業を投資サイト・雑誌などで紹介している。
総合economicサイト、「サチとれ」を運営。
証券マン、上場企業役員、投資家、コンサルタント、アナリストという360度異なる方面の経験を活かした、独自の分析スタンスで中小型優良銘柄の発掘を行う。

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