次の一手 ~市場の話題とテーマ~

2020年04月27日
岡三オンライン証券株式会社

【次の一手】コロナ禍からの復興は、中国経済から?

3月の対中国の輸出額の一部に回復が見えたことで、中国関連銘柄への見直しが期待されている。中国での新型コロナウィルスの感染拡大がこのまま終息に向かえば、経済活動の再開に期待が移りそうだ。すでに、「一帯一路」構想も一部の国で継続が発表されており、中国は世界の国に先立って、復興に向かおうとしている。

製造業の拠点が多く集まる名古屋税関では、3月の対中自動車輸出が前年同月比で36%増加し、工作機械の輸出も2か月連続で増加に転じた。このニュースを受け、株式市場でも、中国へ輸出をしている工作機械メーカーなどに、買いが入る局面が現れた。

そこで、今回は、改めて反発が期待できる中国関連銘柄をいくつか挙げてみたい。

【中国市場を重視する企業】

コード 銘柄名 市場 事業内容 終値
(4/27)
注文画面
1383ベルグアース東証JASDAQスタンダード野菜苗販売2,345現物買
5713住友金属鉱山東証1部電子材料・非鉄金属2,680現物買
6301小松製作所東証1部建設機械大手 中国等アジア展開に強い1,978現物買
6762TDK東証1部コンデンサ、コイルなど受動部品、センサー、モバイル向け二次電池8,850現物買
6963ローム東証1部カスタムLSI等電子部品大手6,400現物買
6954ファナック東証1部ロボット コンピュータ制御大手16,630現物買
8001伊藤忠商事東証1部総合商社。ファミリーマートを傘下に持ち、中国に強い2,160現物買

上記中、唯一新興市場のベルグアースは、野菜苗販売では日本のトップ企業で、昨年10月から中国向けに肥料などを販売している。今期業績自体は良くないが、10月決算であり、4月決算銘柄よりも、経済回復の恩恵を受けやすい。
住友金属鉱山は、車載電池や携帯向け材料としての非鉄金属事業を進め、従来のイメージを大きく変えつつある。世界の非鉄リーダーという中期目標を立て、発表している。また、電子部品大手のロームも、カリスマ経営者だった佐藤社長死去の後、中国でのEV事業に食い込み、自動車関連売上を大幅に伸ばす戦略を立てている。

【ローム:日足:1年】

そのほか、従来から中国市場で活躍することで知られる、コマツやTDK、ファナック、伊藤忠商事も中国市場の回復が進めば、業績への影響は大きい。TDKは、バッテリー事業への期待感から、4月10日、このコロナ禍の最中にJPモルガンが投資判断をオーバーウェイトに引き上げている。ファナックは先週、決算発表を行い、第2四半期までの業績予想までを行い、通期は新型コロナの影響によって不明とした。コマツは小まめに新型コロナの影響をすでに3度にわたり開示しており、投資家サイドへの説明意欲が好感できる。
また、中国企業などへの大型の出資などがある伊藤忠商事は、その減損処理やその後の経過に警戒感があるが、中国国内の一定の経済回復と、減損処理に関する国内の政策的な措置もあり、それほど大きな影響はなく終わる可能性があり、会社側の発表後は株価が戻りに入る可能性がある。

執筆者

堀 篤(ほり あつし)

1962年10月27日生まれ 愛知県出身
日本証券アナリスト協会検定会員
1985年、野村證券(現野村ホールディングス)入社。1998年退社後、上場企業役員を2社勤め、2001年コンサルタント会社設立、独立系アナリストとして、有望企業を投資サイト・雑誌などで紹介している。
総合economicサイト、「サチとれ」を運営。
証券マン、上場企業役員、投資家、コンサルタント、アナリストという360度異なる方面の経験を活かした、独自の分析スタンスで中小型優良銘柄の発掘を行う。

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