次の一手 ~市場の話題とテーマ~

2020年04月24日
岡三オンライン証券株式会社

【次の一手】堅調な動きを見せる物流主体型リート銘柄

東証リート指数にも新型コロナウイルスの影響が及んでいる。東証リート指数は2020年2月21日に高値2,255.72ポイントをつけ、2019年10月23日に付けた最高値2,262.32ポイントに迫っていた。新型コロナウイルスの国内感染者数が100人を超えたと発表された2020年2月21日の翌日から急落が始まった。2020年3月19日に安値1,138.04ポイントまでつけ、足元は1,500ポイント台で推移している。

【東証リート指数:日足:1年】

東証リート指数は下落しているが、予想分配金利回りが上昇している点でリートへの投資妙味が増す。一般社団法人不動産証券化協会(以下、ARES)の公表している資料によると、東証リート指数の2015年から2019年の年末ベースでの予想分配金利回りは平均3.78%である。2020年3月末時点の予想分配金利回りは4.80%へ上昇している。また、NAV倍率も平均1.16倍であったが、足元では0.94倍と2012年9月末以来の1.0倍割れとなっている。NAV(Net Asset value)倍率とはリート価格がリートの純資産に対して何倍であるかを示すもので、株式で言うPBRに近い。NAV倍率が1より大きければ割高、1より小さければ割安と判断できる。

出所:ARES 統計資料を基に岡三オンライン証券作成

予想分配金利回りの魅力が増しているが、セクター別では業績が好調・不調に分かれる点には注意したい。好調なセクターとしては「物流主体型」に注目したい。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、日用品をはじめとした生活必需品や巣ごもり消費の拡大で書籍、アパレル、雑貨などのインターネットショッピング需要の増加に伴い、配送需要が高まっており物流系主体リートの業績拡大が見込まれる。過去1年間(2019年4月23日~2020年4月23日)の東証リート指数と主な物流主体型リートを相対比較すると、物流主体型リートは東証リート指数を上回っており堅調に推移している。

【東証リート指数と主な物流主体型リートの相対チャート(1年)】

以下に物流主体型リートの銘柄を紹介するので参考にしていただきたい。

コード 銘柄名 決算期 直近予想分配金利回り
(1口当たり予想分配金)
終値
(4/24)
注文画面
3281GLP投資法人
投資証券
2月末/8月末4.04%
(2020年8月期:2,624 円
2021年2月期:2,571円)
128,500現物買
3283日本プロロジスリート投資法人
投資証券
5月末/11月末3.42%
(2020年5月期:4,572円
2020年月期:4,760円)
272,600現物買
3466ラサールロジポート投資法人
投資証券
2月末/8月末3.65%
(2020年8月期:2,792円
2021年2月期:2,794円)
153,100現物買
3471三井不動産ロジスティクスパーク投資法人
投資証券
1月末/7月末3.21%
(2020年7月期:6,890円
2021年1月期:7,217円)
439,000現物買
3481三菱地所物流リート投資法人
投資証券
2月末/8月末3.47%
(2020年8月期:5,947円
2021年2月期:5,968円)
343,500現物買
8967日本ロジスティクスファンド投資法人
投資証券
1月末/7月末5.96%
(2020年7月期:9,750円
2021年1月期:4,800円)
244,000現物買

新型コロナウイルスの感染拡大による悪影響の拡大懸念のあるセクターとして「ホテル主体型」や「商業施設主体型」、「事務所主体型」のリートには注意したい。「ホテル主体型」セクターは訪日外国人の渡航者数減少の影響が大きい。国土交通省観光庁が2020年4月15日に公表した訪日外国人消費動向調査2020年1-3月期(1時速報)によると2020年1-3月期の訪日外国人旅行消費額は6,727億円(前年同期比-41.6%)、日本政府観光局が同日に公表した訪日外客数(2020 年 3 月推計値)は19 万 4 千人(前年同月比 -93.0%)と、訪日外国人の数・消費額ともに大きく前年を下回る。また、緊急事態宣言の全国への拡大を受け宿泊施設の利用客数減少に伴う宿泊単価の大幅下落も尾を引くこととなるだろう。
「商業施設主体型」、「事務所主体型」セクターにおいては、外出自粛に伴う人の往来の減少、景気悪化によるオフィスビル空室率の上昇懸念があげられるだろう。

【東証リート指数と主なホテル主体型リートの相対チャート(1年)】

【東証リート指数と主な商業施設主体型リートの相対チャート(1年)】

【東証リート指数と主な事務所主体型リートの相対チャート(1年)】

(岡三オンライン証券 エクイティ事業部)

注意事項

  • 本投資情報は、情報の提供のみを目的としており、取引の勧誘を目的としたものではありません。
  • 本投資情報の公開および各コンテンツの更新については、都合により予告なく休止、変更、削除する場合があります。
  • 本投資情報の掲載情報の正確性・妥当性等について、岡三オンライン証券およびその情報の提供者が一切保証するものではありません。ご投資の最終決定は、お客様ご自身の知識、経験、投資目的、資産状況等に適う範囲で、ご自身の判断と責任で行ってください。
  • 本投資情報によって生じたいかなる損害についても、当社は一切責任を負いかねます。
  • 本投資情報は、いかなる目的であれ当社の許可なく転用・販売することを禁じます。
ページトップへ