次の一手 ~市場の話題とテーマ~

2020年04月13日
岡三オンライン証券株式会社

【次の一手】診療システム改革関連銘柄に注目する

政府の緊急事態宣言から4日経ち、ようやく東京都が、国との調整後、自粛内容が決まってきた。自粛要請は幅広い業種に及び、経済への影響は大きなものになる。
株式市場はここまで思いのほか水準を保っているが、今後の企業業績の見通しや経済指標、政策効果への評価によっては、再び不安定な動きになる可能性がある。
ただし、市場は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う社会変化を捉え、2極化しつつある。EC、テレワーク、衛生管理、医療関連、デリバリーサービス等に関連する銘柄は、高水準の出来高を維持している。この傾向は、国内の感染状況が明確にピークアウトするまで、継続するだろう。

そこで今回は、遠隔医療関連銘柄に注目してみたい。遠隔医療は、高齢化する社会の中で、以前から注目されてきた業界だが、来院による診療を重視する厚労省、医師会の思惑が絡み、進捗が滞る局面が続いてきた。しかし、今回の新型コロナウイルス禍により、遠隔診療、ウェブ診療などへの需要が急拡大し、政府・業界は検討を重ね、10日に厚生労働省は、新型コロナウイルスに対し、初診からのオンライン・電話診療を13日から開始する旨の発表を行った。
この発表以前から、今回の措置については、認められたとしても、「一時的な措置である」というコメントもあり、関連銘柄は上下を繰り返してきたが、今後、システムが効果を発揮すれば、一定の需要が定着することが期待できる。

遠隔診療関連銘柄

コード 銘柄 市場 事業内容 終値(4/13) 注文画面
2413 エムスリー 東証1部 診療予約システムを運営 3,700 現物買
2667 イメージ ワン JQ 医用画像ファイリングシステム 510 現物買
3681 ブイキューブ 東証1部 web会議システムを活かし、遠隔問診を可能に 1,189 現物買
3694 オプティム 東証1部 画像共有技術を使い、ポケットドクターを共同開発 2,222 現物買
3762 テクマトリックス 東証1部 医療情報のクラウドサービス、遠隔情報インフラを提供 2,368 現物買
4480 メドレー マザーズ オンライン診療システム、医療プラットホーム運営 2,772 現物買
6034 MRT マザーズ スマホを使った遠隔診療サービス、ポケットドクター 1,601 現物買
6095 メドピア マザーズ 無料相談サービスfirst call 1,729 現物買
7047 ポート マザーズ 初診からのオンライン診療サービス 792 現物買
7744 ノーリツ鋼機 東証1部 遠隔画像診断支援サービス(医師と放射線医師を結ぶ) 1,001 現物買
9449 GMOインターネット 東証1部 電子カルテ共有システム 2,288 現物買
9735 セコム 東証1部 遠隔診療支援プラットホームを提供 9,043 現物買

医療情報業界の最大手のひとつ、エムスリー(2413)が4月8日に年初来高値を更新し、オンライン診療のメドレー(4480)も急伸、株価は昨年上場時の2倍以上となった。またインターネットのサイト運営をするポート(7047)も9日にオムロン子会社と提携し、医療相談サービスを行うと発表し、一時ストップ高まで買われた。
このように、株価が一気に動いた銘柄には投機的な要素もあり、行き過ぎの感もある。しかし、日経平均が下落の3分の1戻りの水準にいる中、新型コロナウイルス関連銘柄は、下落幅の半値戻りの水準までは狙えるだろう。ちょうど半値戻りまで来ているのが、医療情報のクラウドサービスを手掛けるテクマトリックス。

【テクマトリックス(3762:日足:6カ月】

逆に、一旦大きく上昇した後の調整局面にあるのが、ウェブ会議システムサービスで、テレワーク関連銘柄としても注目されたブイキューブ(3681)だ。ブイキューブはこのシステムを医療用に活用し、遠隔診療、診療機関同士の情報交換の効率化を目指している。

【ブイキューブ(3681):日足:6カ月】

執筆者

堀 篤(ほり あつし)

1962年10月27日生まれ 愛知県出身
日本証券アナリスト協会検定会員
1985年、野村證券(現野村ホールディングス)入社。1998年退社後、上場企業役員を2社勤め、2001年コンサルタント会社設立、独立系アナリストとして、有望企業を投資サイト・雑誌などで紹介している。
総合economicサイト、「サチとれ」を運営。
証券マン、上場企業役員、投資家、コンサルタント、アナリストという360度異なる方面の経験を活かした、独自の分析スタンスで中小型優良銘柄の発掘を行う。

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