次の一手 ~市場の話題とテーマ~

2020年02月04日
岡三オンライン証券株式会社

【次の一手】“初戦”から波乱「Friendly」vs「Hostility」大統領選を読む

世界の市場が中国・武漢発の新型肺炎に揺れる中、いよいよ本年最大のイベントである米国大統領選がスタートした。初戦となるアイオワ州民主党党員集会では〇〇候補が勝利。これを織り込み、4日の日経平均株価は……。
と書こうとしたのだが、当初は日本時間4日昼に伝わると思われていた結果が、16時45分時点でもまだ出ていない。集計システムのトラブルという異例の事態で、米国民主党は「今夜中(米国時間3日)の発表は無理」と“白旗”。出だしからつまずく格好となった。共和党は再選を目指すトランプが97%の支持を得て、アイオワ州に割り当てられた全代議員を獲得。順当なスタートを切った。これは今回選挙の帰趨を占う予兆なのだろうか?

大統領選年の株価は強い、のが人口に膾炙したアノマリーだが、実際に「強く」なるのは新大統領が決定し、新政権の人事・政策が固まる11~12月にかけてというケースが多い。それまでは政策の不透明感から頭打ち状態が続くのが一般的だ。
実際に前回の2016年選挙をみても、前年15年12月にイエレンFRBがリーマンショック以来9年半ぶりの利上げを決定。ダウは16年1~2月に大きく売られ、その後は上値の重い展開が続いた。11月の大統領選で大規模な法人税減税、金融規制緩和、インフラ投資開発を主張するトランプ氏が当選し、初めて市場が沸騰。約1年間続く「トランプ・ラリー」が始まった。

今回予備選をめぐっては「好・悪」双方の見方がある。
まずは大事なのは民主党候補が誰になるか、だ。共和党はほぼ「無風」でトランプ氏の指名獲得が確実視されるが、挑戦者である民主党はバイデン前副大統領、サンダース上院議員、ウォーレン上院議員、ブティジェッジ前インディアナ州サウスベンド市長の4氏が有力候補となる混戦模様。このうち、バイデン、ブティジェッジの両氏は中道路線でマーケットにも融和的とみられるが、富裕層課税やGAFAなど巨大ハイテク企業の分割、シェールガスの採掘禁止、最低賃金の2倍引き上げを掲げるウォーレン氏や、社会民主主義者とされるサンダース氏の指名獲得が現実味を増せば、市場に逆風となる可能性が高い。

他方、再選を目指すトランプ大統領はマーケット・フレンドリーな言動を繰り返すだろう。実際トランプ氏は17年1月の就任時点で続いていた91カ月の景気拡大期間を、過去最長の127カ月まで延長した実績を持つ。さらに、就任直前に利上げ路線に転換したFRBとも駆け引きを続け、結局、昨年はパウエルFRBを“力業”でねじ伏せて連続3回の「予防的利下げ」を勝ち取った。トランプ優勢という情報は株価にプラスに効く可能性が高く、逆に選挙に不利になれば減税やさらなる利下げ圧力などの株価浮揚策を打ち出すとみられるから、彼はいずれにせよマーケットには“味方”と言えそうだ。

2019年12月17日付拙稿「ワシントン、永田町動く?来年は選挙イヤー、勝率7割」でも指摘した通り、今年は政治イヤー。今回は前回のトランプ勝利後に「トランプノミクス」の波に乗ったインフラ・資源関連銘柄を紹介するので、ご参照いただきたい。

コード 銘柄名 終値
(2/4)
注文画面
5713住友金属鉱山3,109
6240ヤマシンフィルタ758
6301小松製作所2,389
6305日立建機2,924
6326クボタ1,733
6367ダイキン工業15,615
6432竹内製作所1,870

執筆者

渡部 一実 氏
株式会社ストックボイス 記者

産経新聞記者として政治経済報道に携わる。2014年からストックボイス記者。

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