次の一手 ~市場の話題とテーマ~

2020年01月28日
岡三オンライン証券株式会社

【次の一手】注目のマザーズ準主力銘柄

東京市場は決算発表シーズンに入りつつある。目先は東証1部上場のハイテク企業など主力銘柄の決算に市場の注目が集まりそうだ。だが、新型肺炎の拡大懸念という予期せぬ不透明要因が台頭したうえ、すでに発表を済ませた安川電機、日本電産の株価動向が前週の時点で芳しくなかった状況を鑑み、AIやクラウドサービスといった内需型の法人向け成長ビジネスを展開する銘柄群に注目しておくのも一手だろうと考えた。また、最近のマザーズ市場では2018年に上場した時価総額トップ銘柄メルカリの株価が低迷する一方、2019年後半に上場を果たした銘柄の中から人気株がいくつか出現するなど、世代交代ムードが漂っている。このようなことから、今回のレポートでは、マザーズ銘柄の中で存在感が高まっているものを取り上げることとした。

「マザーズ主力銘柄」というと時価総額が大きいメルカリや、かつて大相場を演じた経緯のあるバイオのそーせいグループ、ゲームのミクシィが連想される。具体的な定義があるわけではないが、「準主力」とはそれらに次ぐイメージの銘柄群だ。今回は、成長期待を背景にこの1年ほどで時価総額を増やした銘柄、昨年上場した銘柄で時価総額や日々の商いが一定水準あり、今後の活躍にも期待を持てそうな銘柄を「準主力銘柄」と位置づけ、以下の6銘柄をピックアップした。

コード 銘柄名 内容 終値(1/28) 発注画面
3923ラクス中小企業向け経費精算システム1,840
4431スマレジクラウド型POSレジシステム3,500
4443Sansanクラウド名刺管理サービス5,770
4483JMDC医療ビッグデータの提供5,710
6182ロゼッタAI活用の自動翻訳4,190
7034プロレド・パートナーズ成果報酬型コンサル4,110

スマレジはクラウド型POSレジシステムを展開。レジ機能のほか、リアルタイム売上分析や高度な在庫管理ができる。消費増税に伴う軽減税率対応の駆け込み需要を獲得し、20年4月期上期(5-10月期)営業利益は前年同期比3倍の5億2700万円に拡大。下期にバージョンアップのための投資を計画しており、通期予想6億4200万円は据え置き。「大型案件や軽減税率に関係しない案件数も着実に増加」(当社発表資料)しているといい、特需剥落後も成長基調が続くと期待したい。クラウドサービスでは今20年5月期に営業損益が黒字に転換する見通しのSansan、手軽な価格設定や導入が簡単な点が評価されて精算システムが伸長しているラクスにも注目しておきたい。

昨年12月に上場したばかりのJMDCは健康保険組合に保険者支援サービスを提供。診療報酬明細や健診データを獲得し、匿名加工後の二次利用許諾を得て製薬会社などに医療データとして販売するビジネスモデルだ。全健保加入者2900万人の4分の1にあたる703万人のデータを収集。生活習慣病の増加や労働力不足、医療費増大などを背景に医療ビッグデータ市場は今後も成長が続く見通し。すでに圧倒的なデータを有する当社の先行優位性に注目が集まる。

ロゼッタはMT(機械翻訳)事業の成長が続いている。19年10月、機械翻訳の開発で2年前に匹敵するブレイクスルーが起こったと公表。その技術を反映した次世代AI翻訳「T-3MT」を2月にリリースする計画。そのほかにも外国人労働者が多く意思疎通のニーズが高い建設業向けの翻訳ウェアラブルデバイスなど、新製品・サービスのリリースが相次ぐのが今年の注目ポイントだ。

【ロゼッタ(6182):日足:6カ月】

プロレド・パートナーズの20年10月期営業利益予想は前期比16%増の12億3500万円。事業領域拡大のための投資を進めつつも、コンサルタント増加の効果などで最高益更新基調が続く計画だ。株価は昨年9月高値から今年1月安値まで3割近く下げ、いったん調整が完了したとみる。東証1部への市場変更準備を開始したのも注目点。

執筆者

中村 鋭介 氏

株式会社ストックボイス 記者
ストックボイスで記者としてマーケット(主に新興市場)の取材に携わる。

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