次の一手 ~市場の話題とテーマ~

2019年12月03日
岡三オンライン証券株式会社

【次の一手】区切りの年に注目される物色テーマ

5月から「令和元年」となった2019年もあと1カ月弱を残すばかりとなった。令和2年の来年は当然のことながら2020年。「ミレニアム(千年紀)・イヤー」と騒がれた2000年への大台代わりから、もう20年が経過することになる。
そして東京株式市場にとっても記念すべき区切りの年だ。と、いうのも日経平均株価が3万8915円の史上最高値をつけたのが1989年(平成元年)12月29日。同年の大納会だった。当時は1990年での4万円台乗せを疑う人はほとんどいなかったと記憶している。しかし、その後の推移は周知のとおりで、これが歴史的な大天井となってしまったのだから相場は分からない。今年の大納会は何とそれから、まる30年もの歳月が過ぎ去ってしまうことになる。

【日経平均株価:大納会終値:1981年より】

※2019年日経平均株価は12月3日終値を参照

90年は大発会(1月4日)の日経平均株価が202円安で始まり、そこから4月2日には2万8002円までわずか3カ月あまりで1万913円(約28%)も暴落してしまう。当時、駆け出しの記者だった私は、大先輩が「これは戻るまでに10年はかかるなぁ」とため息交じりに語ったのを覚えている。そして「10年かぁ。ずいぶん長いぁ」と感じたことも記憶している。しかし、今にして思えばその裏側には「10年もすればきっと戻るのだろう」という漠然としたイメージも抱いていた。ところが、である。その後の経過を詳述する気はないが、その3倍の年月がたってもなお2万3000円台である。相場は本当に難しい。古くからの相場格言で「大回り3年、小回り3月」という。相場は短期で三カ月、長期では三年を周期として山と谷を作って一巡する習性があることを表したものだが、30年はその長期の10倍にあたる歳月だ。約30年続いた平成が終わり、令和がスタートしたが、この新時代に高値更新はあるのか大いに注目される。

そこで、投資家の視線はすでに2020年に向いているが、そのスケジュールを考えた時に重要な物色テーマとなりそうなのは、やはり次世代(第5世代)通信規格「5G」だろう。ちなみに1989年は「1G」の時代で音声をデジタル変換せず、アナログのまま送信するアナログ方式だった。それが終わってデジタル方式の「2G」に移行したのが1993年。その後、日本の無線通信システムは「3G」、「LTE]、「4G」と進化を続け、来春にいよいよ「5G」の商用化が実現する。米国や韓国などではすでに5G対応の携帯端末も販売されているが、日本では来春からサービスが始まる。通信速度は現在の4Gに比べ、実質的に約100倍へ飛躍的に跳ね上がる。すべてのものがネットにつながるIoT時代の基盤となる技術で、動画配信や自動運転など新サービスに欠かせないシステムだ。関連する銘柄は数多いが、ここで改めて注目される銘柄群をチェックしておきたい。

コード 銘柄名 内容 終値
(12/3)
注文画面
1721コムシスホールディングス電気通信工事トップ3,170
3040ソリトンシステムズセキュリティ対策ソフトとシステム構築1,133
4739伊藤忠テクノソリューションズシステムインテグレーター大手2,961
5802住友電気工業電線大手で通信インフラも1,664
6702富士通ITサービスの国内最大手10,130
6754アンリツ通信系計測器メーカー2,034
6779日本電波工業水晶部品の専業大手666
6800ヨコオアンテナなど車載通信機器メーカー3,265
6971京セラコンデンサーなど電子部品大手7,417
6981村田製作所セラミックコンデンサー最大手6,537
9432日本電信電話通信事業国内トップ5,556
9702アイ・エス・ビー通信制御ソフトに強いソフト開発業者2,003

【富士通(6702):日足:6カ月】

【NTT(9432):日足:6カ月】

執筆者

今野 浩明 氏

株式会社ストックボイス 記者
専門紙や情報配信会社、ラジオNIKKEIで記者として活躍。

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