次の一手 ~市場の話題とテーマ~

2019年11月12日
岡三オンライン証券株式会社

【次の一手】年末高なるか、ここは『青天井』銘柄を狙う

昨年12月の急落相場を引き継いで大発会(1月4日)の日経平均株価452円安で始まった今年の東京株式市場も、あと1カ月半あまりを残すだけとなった。思えば、この大発会の終値1万9561円がここまでの今年の安値で、翌1月5日に477円高してすぐに2万円台を回復して以降は1度も2万円を割っていない。新年の先行きが思いやられる大発会だったが、足元を俯瞰すると「年内に2万4000円を目指す」などという威勢の良い声も聞かれており、高値引けになるのかどうか。もし大発会が安値で大納会が高値となれば、年間を通じて株価が上昇した1年ということになるわけだが、果たしてどうだろう。

もっとも、ニューヨーク市場ではダウ工業株30種平均のほか、多くの機関投資家が運用指標とするS&P500、ハイテク比率の高いナスダック総合指数がそろって過去最高値を更新してきた。世界経済にとって大きな暗雲だった米中貿易協議が部分的ながらも合意に達する公算が意識され、景気敏感株を中心に再び世界の株式市場に資金が流入してきている。

【ニューヨークダウ:週足:6カ月】

東京市場でも連日行われている決算発表は好不調が入り混じるが、全体としては低調で20年3月期の通期予想を下方修正する企業も珍しくない。ただ、株価は一般に半年ほど先を読んで動くと言われており、すでに21年3月期を視野に入れ始めている投資家にとって、今期の業績修正は織り込み済み、材料出尽くしという反応になるのも当然か。現在の相場が「業績相場」でなく、あくまで「金融相場」、「需給相場」である以上、足元の業績動向に必要以上に過敏になる必要はない。とにかく需給がよいのが最大の上げ要因で、ニューヨーク市場では大量のマネーが滞留する債券市場から株式市場への資金還流が上値での利益確定売りを吸収している。東京市場でも一時は売りに回った海外投資家の買いが復活しており、米連邦準備制度理事会(FRB)による3度の利下げなどを経て、流出資金よりも流入資金の方が多くなってきているのだ。ちなみに東京証券取引所が8日に発表した直近の10月第5週(10月28日~11月1日)の投資部門別売買動向(東・名2市場の合計)で、海外投資家は現物株を2581億円買い越した。買い越しは5週連続で、継続期間としては2017年11月以来の長さとなっている。

この局面での銘柄選別は需給関係が良好なものを基本に考えるべきだろう。中でもここにきて上場来高値を更新してきた銘柄群は上値でのしこり玉がなく間違いなく好需給だ。1980年代のバブル時代までは上場来高値を更新して「青天井相場」に突入した銘柄は間違いなく「買い」だった。その銘柄を保有する投資家(株主)は全員、利が乗っており急いで売る必要性が乏しい。戻り待ちの「やれやれ売り」がないわけだから上値が軽くなりやすい。好業績やテーマ性に沿った銘柄も多く、以下に直近で上場来高値を更新してきたおもな銘柄群を例示しておく。

コード 銘柄名 終値
(11/12)
注文画面
2413エムスリー2,846
2594キーコーヒー2,409
4369トリケミカル研究所7,840
4543テルモ3,853
5273三谷セキサン3,735
6323ローツェ3,770
6951日本電子3,000
7741HOYA9,251
7832バンダイナムコホールディングス6,575
7733オリンパス1,740
8001伊藤忠商事2,425
8036日立ハイテクノロジーズ6,620

【トリケミカル研究所(4369):週足:6カ月】

【伊藤忠商事(8001):週足:6カ月】

執筆者

今野 浩明 氏

株式会社ストックボイス 記者
専門紙や情報配信会社、ラジオNIKKEIで記者として活躍。

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