次の一手 ~市場の話題とテーマ~

2019年09月17日
岡三オンライン証券株式会社

【次の一手】いよいよ秋の天王山-FRB、BOJ、SAUDI-

いよいよ、今秋最大の山場を迎えた。17日~19日にかけ、米国連邦公開市場委員会(FOMC)と日本銀行(BOJ)金融政策決定会合が相次いで開催される。
先んじて包括緩和を発表した欧州中央銀行(ECB)は、マイナス金利深り、量的緩和再開、フォワードガイダンス(政策指針)強化、TLTRO(資金供給オペ継続)など市場予想を上回る「満額回答」。ただ、発表後にドラギ総裁が記者会見で、各国政府による財政出動の重要性を強調。これが為替市場では、「ECBによる金融政策の限界が露呈した」と読み替えられ、ユーロは対米ドルで一旦大きく下げた後、急反転した。結語すれば、市場予想を上回る緩和を発表しても通貨は下がらなかった、のだ。

【EUR/USD:240分足】

さて、トランプ大統領である。ECB発表直後、「European Central Bank, acting quickly(ECBは素早く動いた)」「Fed sits, and sits, and sits(FRBは腰が重い)」 とツイート。
これにパウエル議長がどう応えるか。9月16日時点のFED-WATCHをみると、今回FOMCでの現状維持確率は36.5%とそれなりに高く、0.25ポイント利下げは63.5%で最多。米中貿易交渉が再開する見通しとなり、0.5ポイント利下げ確率は後退して0%だ。
前回7月の利下げ時にパウエル氏は「mid-cycle adjustment to policy(景気回復サイクル中盤での調整)」と主張し、今後の「連続利下げ」は否定してみせたが、今回も利下げすれば市場では利下げサイクル開始と取られかねず、この辺りにどう言及するのかも注目だ。

そして、我が日銀。マイナス金利深掘り、長期金利目標引き下げ、資産買い入れ拡大、マネタリーベース拡大加速、などが取り得るオプションと思われるが、「満額回答」の“ドラギマジック”でさえ市場的には「不発」だった状況で、副作用も伴う緩和策に踏み切れるのか。他方、世界の緩和競争に乗り遅れれば円の独歩高、急速な円高が輸出企業を襲う可能性もある。
足元の東京市場では、マイナス金利深掘りは「ない」とみられているようで、みずほFG(8411)など銀行株が上昇。一方、低金利政策は続くとして三菱地所(8802)などの不動産株も上昇している。

【みずほ:日足:6カ月】

一方で、原油をめぐる動きもキナ臭くなってきた。連休中にサウジアラビアの油田がテロ攻撃を受け、原油価格が高騰。WTI原油1バレル=63ドル付近に達し、東京市場でも石油資源開発(1662)などの関連株が動意付いている。

【石油資源開発:日足:6カ月】

大統領選をにらむトランプ氏は基本的に原油価格高騰を回避したいとみられ、攻撃後の会見では、5ドルもの原油上昇について「さほど上がっていない」。ただ、原油高に伴う物価上昇への警戒感がパウエルFRBに対するさらなる緩和圧力になる可能性もある。
今週はFRB、日銀、サウジと盛りだくさん。今回は銀行、不動産、原油関連株の中で、特に信用倍率が低く、ちょっとしたきっかけで急騰する可能性がありそうな銘柄を列挙するのでご参照いただきたい。

        直近(9月1週)の
信用倍率
終値
(9/17)
発注画面
8366滋賀銀行0.012,514滋賀銀行注文画面
8397沖縄銀行0.013,425沖縄銀行注文画面
8541愛媛銀行0.021,119愛媛銀行注文画面
8344山形銀行0.031,490山形銀行注文画面
3291飯田グループホールディングス0.21,807飯田グループホールディングス注文画面
8804東京建物0.461,469東京建物注文画面
3252日本商業開発0.491,538日本商業開発注文画面
1662石油資源開発0.452,981石油資源開発注文画面
5008東亜石油1.782,445東亜石油注文画面
5021コスモエネルギーホールディングス3.532,358コスモエネルギーホールディングス注文画面

執筆者

渡部 一実 氏
株式会社ストックボイス 記者

産経新聞記者として政治経済報道に携わる。2014年からストックボイス記者。

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