次の一手 ~市場の話題とテーマ~

2019年09月02日
岡三オンライン証券株式会社

【次の一手】業容拡大が期待されるシェアリングエコノミー

「シェアリングエコノミー」という言葉がはやされ始めてしばらくの時間が経過したが、様々なビジネスモデルが試される中で、新しいサービスが業績に寄与し始めている企業、業容拡大の可能性が見え始めている企業が現れている。
企業は、一定の業容拡大に成功してしまうと、当然ながら成長性が落ち、株価も大きく居所を変えることが難しくなる。しかし、新たなサービス、新たな成長分野への参入や投資によって、再び株価を刺激する場合もある。「シェアリングエコノミー」は、既存ビジネスからの展開がやりやすく、しかも大きな投資や難しい技術がなくとも、大きな需要を開拓する可能性がある分野だ。
そこで、今回は、一定の業容を持った企業の中から、シェアリングエコノミーを活かして、さらに株価パフォーマンスを上げる可能性があるものを見てみよう。

【シェアリングエコノミー関連銘柄】

市場 コード 銘柄名 決済月 終値
(9/2)
注文画面
東証マザーズ3479ティーケーピー2月5,400
東証1部4666パーク2410月2,192
東証1部4751サイバーエージェント9月4,775
東証JASDAQスタンダード8889APAMAN9月981
東証1部9792ニチイ学館3月1,610
東証1部9984ソフトバンクグループ3月4,754

上記銘柄は、それぞれ主力事業で大きな成功を収めてきた企業だが、その延長線上でシェアリングエコノミー関連のサービスを行い、成功を収めつつある銘柄もある。

ティーケーピーは、いま、主力の貸会議室運営で業容を大きく拡大している。この事業分野もシェアリングエコノミーの代表例ではあるが、直近で、台湾のオフィスシェアリングの会社を買収し、貸会議室とオフィスシェアリングの双方を推進しようとしている。
パーク24も、従来の駐車場事業の契約を活かし、カーシェアリング事業に注力し、今期第2四半期では、同事業のみの売上では25.3%増収、83%増益を記録している。ただし、海外事業の収益が悪化し、8月29日の第3四半期業績の営業利益進捗率が64.7%にとどまり、株価は急落した。成長事業であるカーシェアリングが伸びているだけに、海外事業の赤字が止まれば、業績は好調を維持するだろう。
これら、オフィスシェアリングと駐車場ビジネスの双方に参入しているのが、APAMANだ。APAMANの同事業はまだ赤字だが、赤字幅の縮小が継続すれば、評価が見直されるだろう。
ウェブマーケティング大手のサイバーエージェントは、アメーバブログのシェアを活かし、クラウドファンディングやスキルシェアリングを模索しており、いずれ大きなサービスに成長する可能性がある。
今期業績が大きく伸びるのは、ニチイ学館だ。同社は、元々医療機関向けの事務受託企業だったが、いまでは介護事業、家事代行事業に進出している。こういった事業構造の変化で、今期営業利益は50%増益を見込んでいる。

ニチイ学館日足チャート(6カ月)

また、いまや投資グループとして評価されやすいソフトバンクグループは、配車サービス大手のウーバーに投資している。このウーバーは、8日発表の第2四半期業績では赤字業績を発表し、ソフトバンクグループの株価もそこから下落した。しかし、ウーバーの業績の回復や成長性などが再度確認されれば、同社株価も大きく値を戻す可能性がある。

執筆者

堀 篤(ほり あつし)

1962年10月27日生まれ 愛知県出身
日本証券アナリスト協会検定会員
1985年、野村證券(現野村ホールディングス)入社。1998年退社後、上場企業役員を2社勤め、2001年コンサルタント会社設立、独立系アナリストとして、有望企業を投資サイト・雑誌などで紹介している。
総合economicサイト、「サチとれ」を運営。
証券マン、上場企業役員、投資家、コンサルタント、アナリストという360度異なる方面の経験を活かした、独自の分析スタンスで中小型優良銘柄の発掘を行う。

注意事項

  • 本投資情報は、情報の提供のみを目的としており、取引の勧誘を目的としたものではありません。
  • 本投資情報の公開および各コンテンツの更新については、都合により予告なく休止、変更、削除する場合があります。
  • 本投資情報の掲載情報の正確性・妥当性等について、岡三オンライン証券およびその情報の提供者が一切保証するものではありません。ご投資の最終決定は、お客様ご自身の知識、経験、投資目的、資産状況等に適う範囲で、ご自身の判断と責任で行ってください。
  • 本投資情報によって生じたいかなる損害についても、当社は一切責任を負いかねます。
  • 本投資情報は、いかなる目的であれ当社の許可なく転用・販売することを禁じます。
ページトップへ