次の一手 ~市場の話題とテーマ~

2019年08月20日
岡三オンライン証券株式会社

【次の一手】独自色の光るマザーズ銘柄

8月に入り、東京市場は再び大幅安に見舞われた。1日にトランプ米大統領が対中関税第4弾を9月1日に発動すると発表。これを受けてリスクオフの流れが加速。トランプ氏はマーケットの混乱を落ち着かせようとしたのか、米政府が「第4弾」の一部発動を先送りすると公表すると株式市場はいったん上昇した。だが、今度は米国のリセッション懸念が強まって再び下落。海外要因に振り回されている。

トランプ大統領の言動や世界景気の動向に不透明感が強く、今後も全体相場は日々の話題に一喜一憂し、安定感を欠く展開が続くと想定される。そうした中、世界景気や貿易問題の影響を受けにくい分野で独自色の強いビジネス展開を行っている企業が個別物色の対象になりうると考え、今回はマザーズ上場企業から下記のような銘柄をピックアップした。いずれも今期(または前期)に増収を計画しており、足元の株価が上場来安値圏や年初来安値圏まで沈んでいない銘柄だ。

コード 銘柄名 事業内容 終値
(8/20)
注文画面
3906ALBERTビッグデータ分析10,160
4384ラクスル印刷・物流のプラットフォーム3,635
4441トビラシステムズ迷惑情報フィルタ7,260
6039日本動物高度医療センター高度医療を行う動物病院2,424
7803ブシロードカードゲームや新日本プロレス2,486

ALBERTは言わずと知れた昨年のテンバガー(株価10倍)銘柄。クライアントごとに特化したビッグデータ分析やアルゴリズム開発を行う。各産業と横断的に関わることによって産業間のAI・データシェアリングを促す「CATALYST(触媒)戦略」を推進。昨年5月にトヨタと資本提携したことで市場の注目を集め、株価が急伸した。今年に入り、さすがに昨年ほどの株価の勢いはみられないが、トヨタとの提携による知名度向上がデータサイエンティストの採用増につながるなど「トヨタ効果」は継続中。7月にはCATALYST戦略の一環として三井住友フィナンシャルグループと提携。新たな金融サービスの開発を目指す。

ラクスルは印刷、物流など伝統産業を効率化するプラットフォームを提供することで成長を志向する企業。第3四半期(8-4月期)営業損益は1億4900万円の黒字(前年同期は5600万円の赤字)。3Q(2-4月期)はテレビCMなど広告宣伝投資に加えて印刷用紙の調達コストが上昇したが、売上高の大幅増で吸収。9月12日に19年7月期決算の発表を予定している。利益が出たら成長投資に回す方針のため、目先の大幅な業績上振れには期待しにくいが、先行投資は黒字維持の範囲内としており、過度な懸念も台頭しづらい。

トビラシステムズは悪質な迷惑電話や詐欺電話を防止する「迷惑情報フィルタサービス」を開発。同サービスは大手通信キャリア3社のオプションパックに採用されており、利用者数が増加中。特殊詐欺の巧妙化などを背景に需要拡大が続きそう。4月に上場し、6月に早くも19年10月期業績予想を上方修正。営業利益は3億8000万円(前期比66.7%増)を見込む。

日本動物高度医療センターは犬猫向けの高度医療を行う動物病院を運営。診療実績の学会報告、獣医師向けセミナーの開催など認知度の向上に取り組み、診療数や手術数が増加。今月1日に発表した第1四半期(4-6月期)営業利益は1億1200万円(前年同期比42.9%増)。通期予想は4億1000万円で、順調なスタートを切った格好だ。5月に決算発表を受けて急落した経緯があり、急落前の水準である3000円近辺が目標となりそう。

7月に上場したブシロードはカードゲームやモバイルゲームに加え、新日本プロレスを抱えるユニークなエンタメ企業。作品やキャラクターなど「IP=知的財産(Intellectual Property)」を多数保有し、その育成・プロモーションまで社内で推進できる体制が強み。自らを「IPディベロッパー」と位置づける。見事によみがえった新日本プロレスの社長を務めるのは日本コカ・コーラ副社長やタカラトミー社長を歴任したハロルド・ジョージ・メイ氏。新規上場時の会見では「日本のプロレスは世界に通用するコト消費」とポテンシャルに自信をみせていた。この先数週間は「IPOの空白期間」となるため、見所のある直近IPO銘柄として関心を集める展開も視野に入れてみたい。

執筆者

中村 鋭介 氏

株式会社ストックボイス 記者
ストックボイスで記者としてマーケット(主に新興市場)の取材に携わる。

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