次の一手 ~市場の話題とテーマ~

2019年08月13日
岡三オンライン証券株式会社

【次の一手】消費増税後の「材料出尽くし」を先取る

19年4~6月期の決算発表がほぼ一巡した。米中貿易摩擦の激化などによって世界景気の先行き不透明感が強まっており、もともと多くの投資家は厳しい決算を覚悟していた面がある。このため、発表後の株価の反応は良くも悪くも「材料出尽くし」がキーワードだったように思われる。例えば半導体関連の代表格である同製造装置大手の東京エレクトロンが7月26日に発表した4~6月期の連結営業利益は41%減。これだけ見れば相当に悪い決算だが、3カ月前に同社が公表した20年3月期通期の予想が29%営業減益だったことを考えれば、発表後の株価がむしろ上昇したのはひとまず悪材料が出尽くし、買い戻しが入ったためと考えられる。

逆に10連休効果もあって堅調な業績が予想されていたJR東海などは純利益が7%増益だったにも関わらず、発表翌日から5営業日で一時は7%以上も下落した。こちらは好決算で材料出尽くしとなり、手じまい売りが増えたためと推測される。もっとも、企業決算自体は株価の先行指標ではなく遅行指標。つまり、株価は景気動向や企業収益などに先行して動き、一般に6カ月から9カ月程度、先を読むといわれる。そう考えれば4~6月期の厳しい決算内容は昨年後半の株価下落がすでに先読みしており、現在はそれが遅行して顕在化してきたと考えることができる。

問題は結果でなく、先行きをどう読むかが重要だということ。とくに現在のように米中貿易摩擦の行方がトランプ米大統領の「腹ひとつ」、あるいは「ツイッターの一文」によって左右され、世界経済や金融市場が大きく揺さぶられるような状況下では先行きを読み切るのは非常に難しい。そのため、ここでは現段階ですでに予想されている悪材料が出尽くした後のリバウンドを狙うのも一法ではないか。

具体的に日本では10月1日から消費税率が8%から10%に引き上げられるが、国内投資家はもとより海外投資家の間にも、このスケジュールを日本株を買わない理由にあげる声が少なくない。消費税が上がればGDP(国内総生産)の約6割を占める個人消費が冷え込み、日本経済が停滞すると警戒する投資家も多い。だが、逆に考えれば現在の株式相場はこれを十分に織り込んできており、実際に引き上げられた後は「材料出尽くし」となる公算も大きいように思われる。今回の増税は2%ポイントと前回(14年4月)の3%よりも小さいうえ、食料品などは軽減税率が適用されて据え置かれる。また、住宅や自動車などの購入には一時的な支援策も講じられる予定で、実体経済への影響はさほど大きくならないと推測される。

また、直接的に影響を受けるとみられる小売企業の多くは為替の円高ドル安が仕入れ価格の低下などを通じて追い風に働くところも多い。このような視点からも消費増税を警戒して上値が抑えられている消費関連銘柄を先回り買いしておくのはどうだろう。日本を代表するような消費関連銘柄を例示しておく。

コード 銘柄名 終値(8/13) 発注画面
2670エービーシー・マート6,620
2702日本マクドナルドホールディングス5,060
3050DCMホールディングス1,042
3092ZOZO2,056
3099三越伊勢丹ホールディングス762
3197すかいらーくホールディングス1,920
3382セブン&アイ・ホールディングス3,709
3391ツルハホールディングス11,120
8267イオン1,884
9831ヤマダ電機465
9843ニトリホールディングス14,815
9983ファーストリテイリング62,800

【イオン:日足:6カ月】

【ニトリ:日足:6カ月】

執筆者

今野 浩明 氏

株式会社ストックボイス 記者
専門紙や情報配信会社、ラジオNIKKEIで記者として活躍。

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