次の一手 ~市場の話題とテーマ~

2019年06月11日
岡三オンライン証券株式会社

【次の一手】米国の景気後退はまだ先?

2009年7月から始まった米国の景気拡大期間は今月でちょうど120カ月、丸10年を迎えた。20世紀以降で最長だった1991年4月~2001年3月に並び、来月からはこれを更新していくことになる。ただ、ここで多くの投資家が抱くのは「もうそろそろ、景気後退期(リセッション)を迎えるのでは」という漠然とした不安感ではないか。景気も、株式相場も永遠に拡大(上昇)を続けることはなく、ある一定の周期での上下動(循環)は健全な経済や株式市場にはつきもの。その両者には多少の時間差はあるが、株式投資についてはそのサイクルが底の時期に買い、天井の際に売るのがもっともパフォーマンスが上がりやすいはずだ。

【NYダウ平均株価:月足:10年】

その考え方に立てば現在の米国経済はリーマン・ショック後、間もない時期から10年もの拡大が続き、それに伴って政策金利も15年12月以降、9回にわたって引き上げられた。過去の循環論から見ればいつ後退期を迎えてもおかしくない時期で、景気や株式相場は天井圏に近いと考えるのは自然だろう。最近の世界景気の減速は米中貿易摩擦が影響している面はあるが、それはひとつの契機に過ぎない。もし仮に米中貿易摩擦が解消したとしても米景気の後退時期は多少後ずれするかもしれないが、そう遠くない時期にいったん調整を迎える公算は大きいように思われる。逆にそれが延びれば延びるほど、その後の谷は深くなり「リーマン・ショック級」になってしまうリスクも増す。投資家の漠然とした不安感も高まるのではないか。

ただ、相場の世界には「もうはまだなり。まだはもうなり」という有名な格言がある。「もうそろそろ」と多くの投資家が感じても実際は「まだ」で、「まだ大丈夫」と思っていたら「もう遅い」というケースも多い。「米国の景気後退はまだ先」と語るエコノミストは多いが、次の後退がいつになるのかを示してくれる人は少ない。10年という拡大期間は「まだ大丈夫」と言われて安心できるにはやはり長すぎる。比較的短い期間でこまめに調整を交えていれば、ひとつひとつの調整は小規模にとどまるが、拡大期間が長期にわたるとその後の調整も大きくなりやすい。この局面では景気敏感株への投資には慎重な姿勢が必要かもしれない。

今後は米国を中心にした世界経済の減速を背景に金利は低下傾向をたどり、その余地が相対的に小さい日本には円高圧力が続きそう。ここでの物色は海外景気の影響を受けにくい内需系で信用の取組倍率が低く、かつ浮動株比率の小さい銘柄に着目したい。最近の東京市場における需給が外国人や金融機関の売りに対し、自社株買いの事業法人とETF(上場投資信託)買いの日銀が買いに向かっている点を考慮すると、外国人の保有が多い銘柄は避けた方が賢明か。継続的な日銀買いで浮動株が減っている銘柄は需給が引き締まっていると考えられる。信用の好取組も加わればなお需給妙味は増すだろう。以下はこのような視点で選んだ銘柄群だ。

コード 銘柄名 信用倍率 浮動株比率 終値(6/11) 発注画面
4665 ダスキン 0.05 14.4% 2,916
4732 ユー・エス・エス 0.05 1.3% 2,121
5273 三谷セキサン 0.05 4.2% 2,933
6005 三浦工業 0.03 2.5% 3,350
7981 タカラスタンダード 0.04 4.0% 1,675
8566 リコーリース 0.04 7.0% 3,415
9007 小田急電鉄 0.03 12.2% 2,713
9301 三菱倉庫 0.06 4.9% 3,030
9364 上組 0.05 3.8% 2,565
9533 東邦瓦斯 0.05 13.5% 4,335

【ユー・エス・エス(4732):日足:6ヶ月】

【上組(9364):日足:6ヶ月】

執筆者

今野 浩明 氏

株式会社ストックボイス 記者
専門紙や情報配信会社、ラジオNIKKEIで記者として活躍。

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