次の一手 ~市場の話題とテーマ~

2018年11月09日
岡三オンライン証券株式会社

【次の一手】世界最大の機関投資家GPIFの保有銘柄に注目!

11月6日の日経平均株価は、米中間選挙の投開票を前に様子見ムードが広がるとみられていたが、前日比248円高で取引を終えた。NYダウが反発したことや外国為替市場で円相場が113円台前半と円安・ドル高水準で推移したことで安心感が広がり、取引時間中にトヨタ自動車等が好決算を発表したことで国内企業の業績減速懸念が後退したことなどが支えとなった。日本時間11月7日に行われた注目の米中間選挙の結果は野党民主党が下院の過半数を奪回する一方、与党共和党が上院で多数を維持し、ねじれ議会となった。当日の日経平均株価は終盤に下落しマイナス圏で終わったものの、選挙結果が事前の予想通りとなったことから、欧米の金融市場では安堵感が広まり買い戻しの動きとなった。米中間選挙翌日の米主要3指数は揃って2%を超える上昇をし、NYダウは約1カ月ぶりに26,000ドル台を回復した。これを受け、11月8日の日経平均株価は寄り付きから前営業日比360円21銭高の22,446円01銭となり、急反発で始まった。その後、上げ幅を400円超に拡大し、22,500円台を回復した。10月の日経平均株価急落から主要イベントである米中間選挙を終え相場の底打ちへの期待も高まる。

日経平均株価:日足(直近6カ月)

このような状況のなかで、日本株市場では巨大投資家が動いたとまことしやかに噂されており、年金積立金管理運用独立行政法人(以下GPIF)の株買い観測が先週より出回っている。2018年9月末時点でのGPIFの運用資産は合計約170兆円であり、運用資産の基本ポートフォリオを国内債券35%、国内株式25%、外国債券15%、外国株式25%としている。

出典:GPIF資料より

10月の株安により国内株式の比率が低下し、基本ポートフォリオの25%を下回ったと一部機関で見られていることや、10月下旬に東証一部売買代金が4兆円を超える大商いとなったことから、GPIFの動意観測がでたのだろう。日本銀行の記録的なETF買いによる相場下支え同様、GPIFの株買いは運用資産が巨大であることから株式市場関係者にとっては心強いものである。

GPIFはその名の通り、私たちの年金を運用している独立行政法人である。時折、年金資産が減っているとの報道を目にするが、相場下落時の一時的なものが多い。ここで、実際のGPIFによる運用成果を知っておきたい。また、個人投資家としてGPIFの保有する銘柄を参考に投資対象を検討する方法も一つの手だ。

さて、GPIFは2001年から市場での運用を開始しており、2018年9月末時点までの運用成績は年率+3.33%の収益率となっており、収益額としては累積で71.5兆円である。

出典:GPIF資料より

下図に市場別の収益額の推移をまとめた。債券は商品性ゆえに大きな振れ幅がなく安定的な運用が見て取れるが、大きなリターンとはなっていない。一方で、株式については、振れ幅が大きいものの、収益額総計に対する寄与度が高いことがわかる。

出典:GPIF資料より岡三オンライン証券作成

少子高齢化による年金不足対策やインフレ対策などを背景に、2014年10月よりGPIFは基本ポートフォリオの国内株式比率を12%から25%に引き上げており、市場分析に関する専門人材の確保に努めている。GPIFは国内株式への投資をするうえで、企業価値の向上や持続的成長を促すことで被保険者のために中長期的な投資リターンの拡大を目指している。つまり、年金の運用受託機関と投資先企業との「建設的な対話」を促進することで、「中長期的な企業価値の向上」が「日本経済全体の成長」に繋がり、最終的に「リターンの上昇」というインベストメントチェーンにおけるWin-Win環境構築を目指すことにより、スチュワードシップ責任を果たしていく、としている。

出典:GPIF資料より

また、環境・社会・ガバナンスを考慮したESG投資にも積極的に取り組んでおり、各テーマの指数を取り入れるため、国内外の数多くの指数会社や運用会社から指数の公募を行い、審査のうえで厳選した指数を取り入れている。

出典:GPIF資料より

GPIFは組み入れている指数や銘柄を定期的に公表しているので、中長期投資を検討の際には参考にしたい。また、個別ではなく、分散投資を検討する際には、GPIFで採用されている指数への投資も一つの手だ。

GPIFが採用している主な指数関連銘柄

コード 銘柄名 終値(11/9) 注文画面
1653ダイワ上場投信-MSCIジャパンESGセレクト・リーダーズ指数2,021
1654ダイワ上場投信-FTSE Blossom Japan Index1,276
2518NEXT FUNDS MSCI日本株女性活躍指数(セレクト)連動型上場投信936

以下に、GPIFの保有銘柄のうち2017年3月末から2018年3月末にかけて保有数量が増えている銘柄を紹介するので、参考にしていただきたい。(数量の増加した順)

GPIFが保有している主な銘柄

コード 銘柄名 終値(11/9) 注文画面
6098リクルートホールディングス3,062
5020JXTGホールディングス742
9613エヌ・ティ・ティ・データ1,396
6178日本郵政1,374
6501日立製作所3,466
6702富士通7,086
7752リコー1,158
3659ネクソン1,208
4689ヤフー332
5703日本軽金属ホールディングス248
4902コニカミノルタ1,063
6326クボタ1,883
7167めぶきフィナンシャルグループ356
6723ルネサスエレクトロニクス618
3861王子ホールディングス761
8802三菱地所1,860
9143SGホールディングス2,813
9831ヤマダ電機537
8750第一生命ホールディングス2,221
8282ケーズホールディングス1,204

(岡三オンライン証券 エクイティ事業部)

注意事項

  • 本投資情報は、情報の提供のみを目的としており、取引の勧誘を目的としたものではありません。
  • 本投資情報の公開および各コンテンツの更新については、都合により予告なく休止、変更、削除する場合があります。
  • 本投資情報の掲載情報の正確性・妥当性等について、岡三オンライン証券およびその情報の提供者が一切保証するものではありません。ご投資の最終決定は、お客様ご自身の知識、経験、投資目的、資産状況等に適う範囲で、ご自身の判断と責任で行ってください。
  • 本投資情報によって生じたいかなる損害についても、当社は一切責任を負いかねます。
  • 本投資情報は、いかなる目的であれ当社の許可なく転用・販売することを禁じます。

岡三オンライン証券の口座をお持ちでないお客さま

当社ではじめて取引されるお客さまへ

岡三オンライン証券の口座をお持ちのお客さま

パスワードをお忘れの場合

お電話でのお問い合わせ

0120-503-239(携帯からは03-5646-7532)

【受付時間】月~金 8:00から17:00 ※年末年始および祝日を除く

ページトップへ