回復続くNYダウを買うには?株価指数先物取引をやさしく解説

コロナ・ショックに水を差される以前は、力強く成長の一途をたどっていた米国経済。その米国経済を反映するNYダウは、ここ最近で大きく下落してしまったものの、裏を返せば格安になったとも言えます。これを機に、投資したいと考える人も多いでしょう。とは言え、NYダウに投資したい場合は、どうすれば良いのでしょうか? その一つの選択肢が、株価指数先物取引です。ここでは、NYダウおよび先物取引の基礎知識をまとめます。

そもそもNYダウとは何か?

NYダウとは、ダウ工業株30種平均とも呼ばれる株価指数で、ウォール・ストリート・ジャーナルを発行しているダウ・ジョーンズ社が、ニューヨーク証券取引所等に上場している主要30銘柄を選定の上、算出します。工業株という名称がついていますが、実質的には輸送業と公共事業を除いた業種の企業が対象です。日本でもおなじみのコカ・コーラやマクドナルド、ウォルト・ディズニー、ジョンソン・アンド・ジョンソン、アップルなど、そうそうたる企業によって構成されています。

NYダウの始まりは1896年で、当時は工業が米国経済の牽引役であったため、工業のうちから主要な12銘柄を選んでスタートしました。それから1928年に、より広範な産業を反映した指数にするべく、現在と同じ30銘柄を採用することになりました。構成銘柄は、株価平均委員会が見直しを行い、2000年以降は年におおよそ1~2件が入れ替えられています。企業の実績や評判、成長性、多くの投資家が高い関心を示す銘柄が、主として組み入れられます。

その一方で、除外される銘柄もあり、そこから米国の産業構造の変化がうかがえます。2018年、発明家のエジソンが起こした会社を源流とする電機大手ゼネラル・エレクトリック(GE)が、ドラッグストアチェーンのウォルグリーン・ブーツ・アライアンスと入れ替えられました。GEは、NYダウの算出開始時から残っていた唯一の銘柄でした。かつて工業が牽引していた米国経済は、今や消費財や金融、テクノロジー企業が主役格となる時代に変化したのです。

ちなみに、NYダウの計算は、構成する全ての銘柄の株価を合計し、除数(指数に連続性を保たせるために修正される値)で割ることで求めることができます。その算出による平均値の特徴として、株価が大きい銘柄(ボーイングなど)の影響を大きく受けるという性質を持ちます。また、30銘柄は成長性の高い銘柄による構成となっているため、指数自体が他の日経平均株価などと比較して、上昇しやすいという傾向があります。そのため、米国の市場全体を的確に反映していないと指摘する声もあります。

先物取引って、どういうこと?

先物取引とは、ある商品(原資産)を、あらかじめ定められた期日(満期)に、あらかじめ決められた価格で売買するよう約束する取引のことです。例を挙げてざっくり説明すると、最初は金(ゴールド)を6か月後に、1キログラム500万円で買うとだけ約束し、その期日を迎えたら実際の売買を行う、という流れになります。先物取引の対象としては、農産物や鉱工業材料などの商品の他、日経平均株価やNYダウなどの株価指数もあります。上述した満期を迎えるまでの期間中は、いつでも、何度でも売買が可能です(取引所の取引日かつ、取引時間内を指します)。

株式投資と比較すると、先物取引の魅力が明確になります。まず、先物取引は株のように何千社から銘柄選びする必要がなく、企業の倒産リスクを避けられます。また、買いからスタートしても、売りからスタートしても利益にできますので、相場上昇局面、下降局面の両方が狙えます。加えて、レバレッジ取引(投資元本より大きな額で運用可能。倍率は商品や時期によって異なります)ができるため、少ない資金を効率良く運用できます。反面、それらの仕組みを理解しないままだと、大きなリスクを伴うのも事実です。売りからの取引の場合、価格逆行の上限がないので、計画性のない取引をしていると、損失がどんどん膨らんでしまいます。また証拠金に対して高すぎるレバレッジ取引を行うと、わずかな価格変動で、証拠金不足に追い込まれる可能性もあります。こうしたリスクの面を知った上で、始めるのが重要です。

NYダウ先物取引のルール(岡三オンライン証券の場合)

NYダウ先物取引は、岡三オンライン証券で取引できます。NYダウの株価の数値をそのまま円建てで取引することができます。マーケットメイカー制度を採用しており、流動性が低い場合でも、マーケットメイカーが常に売買に応じる体制をとっており、安定した売買が行えます。

取引単位は、NYダウ×100円倍。例えばNYダウが2万ポイントだった場合は、200万円となります(レバレッジ取引できるので、実際に必要な証拠金は圧縮されます)。呼値(売買するときの価格の刻み幅)の単位は、1ポイント刻みです。1ポイントを日本円換算すると100円で、つまり100ポイント動けば、1万円の損益となります。

取引時間は、午前8時45分~午後3時15分(日中立会)と、午後4時30分~翌午前5時30分(夜間立会)。夜間立会において、米国市場の取引時間をカバーしているので、重要な経済指標やイベントによって値動きが期待できるタイミングに、取引することも可能です。

前述した通り、先物取引の特徴として限月(取引が満期を迎える月)があります。NYダウ先物取引の場合は3月、6月、9月、12月の第3金曜日が最終取引日となり(休業日またはNYダウが算出されない日にあたるときは、順次繰上げ)、この日を過ぎて未決済建玉がある場合には、SQ値(特別清算数値)に基づいて強制的に決済されます。

ちなみに、先物取引の契約義務の履行を確保するために、証拠金を預託する必要があります。必要証拠金額はこちらで確認できます。

なお、岡三オンライン証券では、さらにオプション取引も提供しています。先物取引が将来の売買契約なのに対して、こちらは将来の売買権利(オプション)を取引するという内容。買う権利をコールオプション、売り権利をプットオプションと呼び、コールの買いと売り、プットの買いと売りの計4種類の取引ができます。初心者にとっては分かりにくく、上級者向けと言えます。

以上のように、先物・オプション取引は、株式投資のような単純さがなく、どちらかと言うと複雑な側面を持っています。そのため、取引をするためには、十分な知識と経験が必要になります。

先物取引ではなく、CFDという選択肢もある

NYダウを取引したい場合は、先物取引に限らず、東京金融取引所のくりっく株365でも可能です。先物取引との違いは、大きく3つあります。
1つ目は、日中立会と夜間立会に分かれておらず、午前8時30分~翌日午前6時(NY夏時間は翌日午前5時)まで、中断せずに取引できること。
2つ目は、満期という概念がないので、取引期限を気にすることなく、中長期でポジションを保有できること(本稿執筆の2020年4月23日時点)。
3つ目は、金利や配当があること。買いポジションを保有している場合は、金利相当額を支払い、配当相当額を受け取ります。売りポジションを保有している場合は、金利相当額を受け取り、配当相当額を支払います。なお、2019年の配当相当額実績は、取引数量1枚あたり、計64,289円でした。詳しくは以下のページで公開しています。

取引所CFD(くりっく株365)金利相当額/配当相当額

なお、くりっく株365における現行の商品は2021年3月に上場廃止となり、それに代わる新商品が2020年9月から上場する予定です。両者が並行して提供される期間が設けられますが、現行商品の含み損益を、新商品に引き継ぐことはできません。それらに留意して取引する必要があります。

危機があっても回復するNYダウ!コロナ・ショックからの立ち直りは?

前述の通り、NYダウの始まりは1896年で、それ以降の100年以上にわたって、右肩上がりの推移を継続しています。もちろん、一本調子で上昇するわけではなく、ブラックマンデー(1987年)、ドットコムバブル崩壊(2000年)、リーマン・ショック(2008年)などで大暴落を経験しています。しかし、その後は立ち直り、以前の高値を更新し続けているのです。日経平均株価が、1990年代前半のバブル崩壊から、大きく水準を下げているのと比較すると、非常に対照的だと言えます。

チャート1はNYダウ先物の月足(2010年5月~2020年4月)です。2017年1月にトランプ政権が発足し、2018年に向けて力強く上昇しました。その後、VIXショック(2018年2月)、トランプ・ショック(2018年12月)などで、一時的に大きく落ち込む局面がありましたが、やはり立ち直って、高値の更新をしてきました。しかし、2020年2月からのコロナ・ショックに直面し、一時はトランプ相場が帳消しになる水準まで下落しました。それから現在までに、暴落幅の半分を回復している状況にあります。これまでの歴史では、暴落前の水準を更新してきた米国経済。今回のコロナ・ショックをものともせず、高値(29,551.42ドル)を上抜けるかに、注目です。

チャート1 NYダウ先物期近月足(2010年5月~2020年4月)

(出所)岡三オンライン証券「岡三ネットトレーダープレミアム」より

まとめ

  • NYダウは、ダウ・ジョーンズ社が算出する、米国の主要30銘柄の株価指数
  • ダウ工業株の名称がつくが、実際には幅広い業種が対象
  • 先物取引では、将来の売買を約束する
  • NYダウは、くりっく株365でも取引できる
  • NYダウは算出以来、右肩上がりの上昇を継続している
  • 「日経」及び日経平均株価の表示に対する知的財産権その他一切の権利は、全て日本経済新聞社に帰属しています。
  • ダウ・ジョーンズ工業株価平均(NYダウ)はSPDJIがライセンスに係る権利を保有しています。
  • 「株365」「くりっく株365」は、株式会社東京金融取引所の登録商標であり、同取引所が上場している取引所株価指数証拠金取引の愛称として使用するものです。
  • 「取引所株価指数証拠金取引株365」「取引所CFDくりっく株365」は、株式会社東京金融取引所の登録商標です。
ご注意

リスク

【株式等】株価変動による値下りの損失を被るリスクがあります。信用取引、先物取引、オプション取引および株価指数証拠金取引では投資金額(保証金・証拠金)を上回る損失を被る場合があります。株価は、発行会社の業績、財務状況や金利情勢等様々な要因に影響され、損失を被る場合があります。投資信託、不動産投資証券、預託証券、受益証券発行信託の受益証券等は、裏付け資産の評価額(指数連動型の場合は日経平均株価・TOPIX等)等、先物取引、オプション取引および株価指数証拠金取引は対象指数等の変化に伴う価格変動のリスクがあります。外国市場については、為替変動や地域情勢等により損失を被る場合があります。上場新株予約権証券は、上場期間・権利行使期間が短期間の期限付きの有価証券であり、上場期間内に売却するか権利行使期間内に行使しなければその価値を失い、また、権利行使による株式の取得には所定の金額の払込みが必要です。株価指数証拠金取引では建玉を保有し続けることにより金利相当額・配当相当額の受け払いが発生します。【外貨建て債券】債券の価格は基本的に市場の金利水準の変化に対応して変動するため、償還の前に売却すると損失を被る場合がございます。また、額面金額を超えて購入すると償還時に損失を被る場合がございます。債券の発行者又は債券の元利金の支払いを保証している者の財務状態の悪化等により、債券の価格が変動し損失を被る場合がございます。債券の発行者又は債券の元利金の支払いを保証している者の財務状態の悪化等により元本や利子の支払いが滞り損失を被る場合がございます。外貨建て債券は外国為替相場の変動などにより、円換算でのお受取金額が減少する恐れがあります。これにより円換算で投資元本を割込み、損失を被る場合がございます。【FX】外国為替証拠金取引(以下、「FX」という。)は預託した証拠金の額を超える取引ができるため、対象通貨の為替相場の変動により損益が大きく変動し、投資元本(証拠金)を上回る損失を被る場合があります。外貨間取引は、対象通貨の対円相場の変動により決済時の証拠金授受の額が増減する可能性があります。対象通貨の金利変動等によりスワップポイントの受取額が増減する可能性があります。ポジションを構成する金利水準が逆転した場合、スワップポイントの受取から支払に転じる可能性があります。為替相場の急変時等に取引を行うことができず不測の損害が発生する可能性があります。【各商品共通】システム、通信回線等の障害により発注、執行等ができず機会利益が失われる可能性があります。

保証金・証拠金

【信用】最低委託保証金30万円が必要です。信用取引は委託保証金の額を上回る取引が可能であり、取引額の30%以上の委託保証金が必要です。【先物・オプション】発注必要証拠金および最低維持証拠金は、「(SPAN証拠金額×当社が定める掛け目)-ネットオプション価値の総額」とし、選択取引コース・取引時間によって掛け目は異なります。当社のWebサイトをご確認ください。また、変更の都度、当社のWebサイトに掲載いたします。【株価指数証拠金取引】発注証拠金(必要証拠金)は、株価指数ごとに異なり、取引所により定められた証拠金基準額となります。Webサイトで最新のものをご確認ください。【FX】個人のお客様の発注証拠金(必要証拠金)は、取引所FXでは、取引所が定める証拠金基準額に選択レバレッジコースに応じた所要額を加えた額とし、店頭FXでは、取引金額(為替レート×取引数量)× 4%以上の額とします。一部レバレッジコースの選択ができない場合があります。法人のお客様の発注証拠金(必要証拠金)は、取引所FXでは、取引所が定める証拠金基準額とし、店頭FXでは、取引金額(為替レート×取引数量)×金融先物取引業協会が公表する数値とします。発注証拠金に対して、取引所FXでは、1取引単位(1万又は10万通貨)、店頭FXでは、1取引単位(1,000通貨)の取引が可能です。発注証拠金・取引単位は通貨ごとに異なります。Webサイトで最新のものをご確認ください。

手数料等諸費用の概要(表示は全て税込・上限金額)

【日本株】取引手数料には1注文の約定代金に応じたワンショットと1日の合計約定代金に応じた定額プランがあります。ワンショットの上限手数料は現物取引で3,300円、信用取引で1,320円。定額プランの手数料は現物取引の場合、約定代金100万円以下で上限880円、以降約定代金100万円ごとに550円加算、また、信用取引の場合、約定代金200万円以下で上限1,100円、以降約定代金100万円ごとに330円加算します。手数料プランは変更可能です。信用取引手数料は月間売買実績により段階的減額があります。信用取引には金利、管理費、権利処理等手数料、品貸料、貸株料の諸費用が必要です。【上場新株予約権証券】日本株に準じます。【中国株】国内取引手数料は約定金額の1.1%(最低手数料5,500円)。この他に香港印紙税、取引所手数料、取引所税、現地決済費用の諸費用が必要です。売買にあたり円貨と外貨を交換する際には、外国為替市場の動向をふまえて当社が決定した為替レートによるものとします。【外貨建て債券】外貨建て債券を募集・売出し等により、又は当社との相対取引により購入する場合は、購入対価のみをお支払いただきます。外貨建て債券の売買、償還等にあたり、円貨と外貨を交換する際には、外国為替市場の動向をふまえて当社が決定した為替レートによるものとします。【先物】取引手数料は、通常取引コースの場合、日経225先物が1枚につき330円(取引枚数により段階的減額あり)、日経225mini、ミニTOPIX先物、東証REIT指数先物、TOPIX Core30先物、東証マザーズ指数先物、JPX日経インデックス400先物が1枚につき44円、TOPIX先物、日経平均VI先物が1枚につき330円、NYダウ先物が1枚につき880円。アクティブ先物取引コースの場合、日経225先物が1枚につき275円、日経225miniが1枚につき27円です。【オプション】取引手数料は、日経225オプションが約定代金に対して0.176%(最低手数料220円)、TOPIXオプションが約定代金に対して0.22%(最低手数料220円)です。【株価指数証拠金取引】取引手数料は、セルフコースは1枚につき156円、サポートコースは1枚につき3,300円です。【投資信託】換金時には基準価額に対して最大0.75%の信託財産留保金をご負担いただく場合があります。信託財産の純資産総額に対する信託報酬(最大2.42%(年率))、その他の費用を間接的にご負担いただきます。また、運用成績により成功報酬をご負担いただく場合があります。詳細は目論見書でご確認ください。【FX】取引所FXの取引手数料は、セルフコースはくりっく365が無料、くりっく365ラージが1枚につき1,018円、サポートコースはくりっく365が1枚につき1,100円、くりっく365ラージが1枚につき11,000円です。店頭FXの取引手数料は無料です。スプレッドは、通貨ごとに異なり、為替相場によって変動します。Webサイトで最新のものをご確認ください。

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