その他の指標について

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レバレッジ型・インバース型以外の指標にはどんなものがあるのですか?

レバレッジ型・インバース型以外の指標としては、PERやPBRなどの共通要因(ファクター)に注目した指標やカバードコール指標、リスクコントロール指標、マーケットニュートラル指標、為替ヘッジ指標などがあり、様々な新しい指標に連動する商品が多数上場されています。

下記ではそれぞれについてもう少し詳しく見ていくこととします。

ファクターに注目した指標とはどのような指標ですか?

ファクターとは、株式や債券などの投資資産の価格変動に営業を与えられる共通要因のことを意味します。例えば、PER(株価収益率)やROE(株主資本利益率)、為替変動、金利変動などがありますが、代表的なものとしては配当金の高い銘柄を選定する「高配当利回り」、売上高や営業キャッシュフローなどのファンダメンタルズに着目して銘柄を選定する「ファンダメンタル」などがあります。

この指標にあたるETFとしては、NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信(銘柄コード:1489)やMAXIS JAPAN クオリティ150上場投信(銘柄コード:1460)などがあります。

カバードコール指標とはどのような指標ですか?

カバードコール指標とは、特定の資産を基礎とし、カバードコール戦略(原資産の一定水準以上の値上り益を放棄するかわりにオプションプレミアムを受取ることができる投資戦略)を行った場合の収益を表すようにモデル化された指標のことで、オプションの具体的な戦略を実現するために組成されます。一般的にはエンハンスト型指標(一定の投資成果を実現するための投資戦略を表現した指数)の一種とされています。

原資産に連動する商品との違いは、カバードコール戦略を取るため、原資産がコールオプションの権利行使価格水準より高い水準で推移する場合には価格上昇が限定的となるなどが挙げられます。よって短期的な上昇相場を予想する場合の投資は注意が必要となります。

リスクコントロール指標とはどのような指標ですか?

リスクコントロール指標とは、ある特定の原指標(TOPIXなど)に連動するポートフォリオに関し、一定の基準に従い、ポートフォリオにおける現金保有比率を適宜調整することで、値動きを低く抑える投資戦略の収益を表すものです。
カバードコール戦略と同様に、一般的にエンハンスト型指標(一定の投資成果を実現するための投資戦略を表現した指数)の一種とされています。

リスクコントロール指標の特徴は、ポートフォリオの一部に現金部分を保有することにあります。一般的にボラティリティの高い(値動きが激しい)場合は、現金割合を高めるため原指標と比較すると値動きが抑えられます。逆にボラティリティの低い(値動きが穏やか)場合は、現金割合を低めるため原指標と同等の値動きをすることになります。
よって、相場急上昇など一般的には収益局面にあっても、リスクコントロール指標に関してはボラティリティの高まりから現金比率が高まり、原指標と比較して収益が限定される場合がある点には注意が必要となります。

マーケットニュートラル指標とはどのような指標ですか?

マーケットニュートラル指標とは、ある特定の原指標(TOPIXなど)に連動するポートフォリオに関し、一定の基準に従い、リスクを低減(ヘッジ)する売りポジション(ショートポジション)を組み合わせる投資戦略の収益を表すものです。マーケットニュートラル指標は「スマートベータ指標」など何らかのルールに基づき銘柄選択や組み入れ比率を調整している場合、TOPIXや日経平均などの一般的な指標に対する超過収益が期待されていることから、この超過収益部分を抜き出してパフォーマンスを計測することを目的とした指標となります。
カバードコール戦略やリスクコントロール指標と同様に、一般的にエンハンスト型指標(一定の投資成果を実現するための投資戦略を表現した指数)の一種とされています。

マーケットニュートラル指標の特徴は、原指標と一般的な指標との変動率の差分を反映したものとなるため、原則として値動きが市場全般の動きとは無関係なものとなる点が挙げられます。よって、市場全般の下落による損失を低減させることもできますが、反面、市場全般の上昇による収益機会も限定される可能性があることには注意が必要となります。

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