使い方 ステップアップガイド

テクニカル分析08 MACD

トレンドを測る場合にわかりやすい指標

MACD(マックディー)」は、オシレーター系に属していますが、トレンド系の特性も持ち併せているので、両方に使うことができる人気のテクニカル指標です。

とくに、トレンドを測る場合に、わかりやすいのが利点。単純に、上昇トレンドであれば「MACD」の値は上昇、下降トレンドならば値が下落します。そんな「MACD」とその移動平均線である「MACDシグナル」の2つの指標から、売買サインが簡単に判断でき、短期のトレンドも把握することができます。

この指標の算出方法は、以下の通り。

  • MACD=短期EMA-長期EMA
  • MACDシグナル=MACDの移動平均線

算出の基準となる「EMA=指数平滑移動平均」については「テクニカル分析-(2)移動平均線の使い分け方」の項で解説していますが、通常の移動平均より直近のデータに重み付けしているので、変化をより早く表すことができるのが特徴です。

要は、「短期EMA」と「長期EMA」の差が「MACD」であり、「MACD」自体の移動平均線が「MACDシグナル」ということです。

パラメータとして、「長期EMA」の算出には26日間、「短期EMA」には12日間の期間を設定し、「MACDシグナル」には9日間の移動平均を使うのが基本です。
「岡三ネットトレーダープレミアム」ではこれらのパラメーターを自由に変更することができます。 数字が大きくなるほど、より長いトレンドの変化がわかるようになるのですが、売買サインがあまり出なくなるといった欠点があります。

また、「MACDシグナル」に使う移動平均の期間は、数字を大きくすると売買サインが出にくくなり、小さくすると"だまし"が多くなります。

ある銘柄の日足とMACD(2010年6月16日現在)。
売買サインと値動きのタイミングが高い確率で一致している

「ストキャスティクス」と併用するのがお勧め

上の画面に配置されているのは、上段が普通のローソク足(日足)、下段が「MACD」です。
ラインは青色と黄色の2本がありますが、青線および青色の領域が「MACD」、黄色の線が「MACDシグナル」を表しています。

買いサインと売りサインは、以下のようになっています。

  • 「MACD」が、マイナス圏で「MACDシグナル」とゴールデンクロスしたら買い つまり、「MACD」の値が0よりも下のときに、「MACD」が「MACDシグナル」を下から上に突き抜けたら買いです。
  • 「MACD」が、プラス圏で「MACDシグナル」とデッドクロスしたら売り つまり、「MACD」の値が0よりも上のときに、「MACD」が「MACDシグナル」を上から下に突き抜けたら売りです。

上のチャートでみると、売買サインと値動きのタイミングが高い確率で一致していることがわかります。

また、単純に、

  • 「MACD」の値が0を超えたら買い
  • 「MACD」の値が0を下回ったら売り

という方法もあります。
「岡三ネットトレーダープレミアム」では、どちらの売買サインも見ることが可能ですが、後者の売買サインは値動きのタイミングからかなり遅れることになるので注意が必要です。

MACDとストキャスティクスを併用する画面配置の一例

「MACD」はわずかながらサインの出るタイミングが遅いので、株価が同じ範囲で行ったり来たりするボックス相場では"だまし"が多くなる傾向があります。
この"だまし"は、別の項で解説している「ストキャスティクス」を併用することで少なくなるといわれています。
具体的には、「MACD」で買いが出た場合に、ストキャスティクスで過熱感が出ていない水準であれば"だまし"が少なくなり、勝率が上昇する可能性があります。

この動画で操作方法と画面の動きをご確認ください

※MACDの「由来」や「概要」に関しては、リンク集の「テクニカルチャート解説」をご参照ください。

http://trade.okasan-online.rich-direct.jp/chart_help/frame.html

MACD(マックディー)とは

だましとは

※この項目は2010年6月16日のブログを元に書かれたものです。

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