分析チャートには様々な種類のものがありますが、この項では、「相対チャート」の使い方について解説します。
まず、「株価ボード」にある銘柄の分析チャート画面を表示させる手順は、次の通りです。
分析チャート画面の左側にあるメニューでは、「Tickチャート」「ロウソク足」「相対チャート」「不規則時系列分析」「バックテスト」が選択可能。その中から「相対チャート」を選択すると、「相対チャート」が表れます。
「相対チャート」は、選択した銘柄と他の銘柄の値動きを簡単に比較できるようにしたもで、選択した銘柄を含めて5銘柄までのグラフが同じチャート上に表示可能。銘柄以外に、日経平均などの指標や為替も選択することができます。
2銘柄を比較した相対チャート例(日足/1年/2020年5月8日)
また、比較する期間は日足で1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、1年、2年、3年が選択できます。仮に「1年」を選択したとすると、スタート時点は1年前。そこを「0」として、その後の相対的な動きが示されます。したがって、期間を変更するとスタート時点が変わるため、グラフの形状も変化します。
同じ2銘柄でも期間を変更するとグラフの形は大きく変わる(日足/3年/2020年5月8日
この「相対チャート」の有効な利用方法としては、次のような二つが挙げられます。
その一番目は、2銘柄のアービトラージ(裁定取引)への利用です。 たとえば、業容や業績が似ているライバル企業2銘柄をピックアップし、相対チャートで分析します。期間を変更してみて株価の動きに大きな差異がある場合、割高な銘柄を売って、割安な銘柄を買います。その後、その差異が縮小してきたら、反対売買をすることによって利益を出すことが可能になります。
以上のようなアービトラージ戦略は、2銘柄間の株価の動きのみを考えていることから、相場全体がどのような動きになっても、その差異さえ縮小すれば利益を上げられる利点があります。これを成功させる重要なポイントは、2銘柄をどのように選び出すか、そして、何をもって割安割高を判断するかです。また、売り買いする金額は、双方とも同じ程度にする必要があります。
業容の似た2銘柄を比較した相対チャート例(日足/1年/2020年5月8日)例
「相対チャート」のもう一つの有効な利用方法は、日経平均やTOPIXなどの指数との比較です。
とくに、指数採用銘柄の中で日経平均やTOPIXなどに連動する銘柄を指数と比較をすると、その個別銘柄が割安か割高かがわかりやすくなります。 たとえば、TOPIXに連動しやすい金融株がTOPIXに対してどのような動きをしているかを見れば、今後の投資戦略が見えてくるかもしれません。
また、リート関連株とリート指数の動きなども参考になるでしょう。様々な個別銘柄と指標を比較することにより、新たな投資分析ができるのです。
個別銘柄と日経平均を比較した相対チャート例(日足/1年/2020年5月8日)
なお、ある個別銘柄との連動性や日経平均との比較を「相対チャート」で見る場合、「チャート1」に個別銘柄や指標を固定しておいて、株価ボードに登録した銘柄をカーソルで選択すれば、順次、「相対チャート」を見ることができて便利です。
※この項目は2010年7月28日のブログを元に書かれたものです。
ご注意:画面上に表示された画像に表示される個別銘柄は操作の説明上表示しているものであり、これらの銘柄の売買をいっさい推奨するものではありません。
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