使い方 ステップアップガイド

テクニカル分析14 かい離率とPMAO

ロウソク足の補助として使う指標

「カイ離率」と「PMAO(Price Moving Average Oscillator)」は、ともに通常のロウソク足の補助として使うオシレータ系のテクニカル指標です。
この二つは、比較する対象が若干異なるだけで、考え方はほぼ同じです。

まず、これらの指標のポイントは、二つの株価データの差を計算して投資に生かすということ。「カイ離率」は株価と移動平均との差、「PMAO」は短期移動平均と中期移動平均との差を使います。

「カイ離率」は株価が移動平均からどれだけ離れているかを示す指標です。
株価は移動平均線から離れている時、いつか移動平均線に戻ろうとする性質がありますが、この性質を、売買タイミングを判断する材料とするわけです。

一方、「PMAO」は短期移動平均が中期移動平均からどれだけ離れているかを示す指標。2本の移動平均線の見せ方を変えただけですが、そのグラフは下の画面のように、いわゆるゴールデンクロスやデッドクロスが一目で分かる形になります。

25日線および同期間のカイ離率(日経平均/2020年5月1日現在)

5日線および25日線とPMAO(日経平均/2020年5月1日現在)

「グランビルの法則」を利用するのに便利

株価と移動平均線の関係は、一般的に「グランビルの法則」となります。
「グランビルの法則」は、株価と移動平均線の位置関係や、移動平均の状態と株価の動きから、売り時・買い時を判断する手法です。

前述のように、株価は基本的に、移動平均線とのカイ離率が拡大すると移動平均線の近くまで戻ります。
しかし、移動平均線が上昇基調の場合、株価は移動平均線の近くへ下落すると、再び上昇トレンドに転じる性質を持っています。つまり、この時は、カイ離的にはそれほどマイナスとならずに反転しているわけです。
その逆で下降トレンドの場合は、株価は移動平均線の近くへ上昇しても、カイ離的にはそれほどプラスとならないところで反転下落することが多いという性質があります。
「グランビルの法則」は、そうした性質をうまく使って、8つの売買ポイントを示しているのです。

こうした「グランビルの法則」やゴールデンクロスおよびデットクロスを非常にわかりやすくしてくれるのが、「カイ離率」や「PMAO」です。
下の画面のように、これらをロウソク足および移動平均線のチャートと並べると、とても便利なのでお試しください。

ロウソク足と移動平均線、カイ離率、PMAOを並べた画面例

※カイ離率とPMAOの「由来」や「概要」に関しては、リンク集の「テクニカルチャート解説」をご参照ください

http://trade.okasan-online.rich-direct.jp/chart_help/frame.html

※この項目は2010年8月18日のブログを元に書かれたものです。

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