「ボリュームレシオ」の「ボリューム」とは出来高のこと。その名の通り、「ボリュームレシオ」は出来高系のテクニカル指標です。
株価が上昇する時は出来高を伴うことが多いので、出来高が増えていくとともに株価が上昇し、出来高が減り始めると株価も下落してゆきます。そのことから、「出来高は株価に先行する」といわれています。
「ボリュームレシオ」では、そうした出来高の性質に着目し、株価が上がった日の出来高は上昇する力、下がった日は下落する力として計算します。
つまり、「ボリュームレシオ」では、株価の上げ下げと出来高の関係から株価の割安・割高を判断するのです。
その計算式は、以下の通りです。
算出期間(パラメータ)25のボリュームレシオを日足の下に配置した画面例(2020年5月1日現在)
また、分母の「下落日の出来高合計」の代わりに「全体の出来高合計」を使う、以下の計算式もあります。
分母に「全体の出来高合計」を用いた場合は、上限が100%になるので見やすいといったメリットがある反面、反応は鈍くなります。分母に「下落日の出来高合計」を用いたほうがより敏感に反応することから、アクティブに使うことができます。
算出期間(パラメータ)25のボリュームレシオを日足の下に配置した画面例(2020年5月1日現在)
「ボリュームレシオ」の見方は、オシレーター系のテクニカル指標と同様で、数字が大きくなると「売り」、小さければ「買い」です。
「岡三ネットトレーダー」では、売りサインは200%以上、買いサインは50%以下となっています。算出期間(パラメータ)は自由に変更可能。さらに、売買サインの上方ライン、下方ラインも変更できます。
注意点としては、銘柄や相場環境によって大きく当たり外れがあることが挙げられます。
「ボリュームレシオ」を使うのに適しているのは、普段から出来高が充分にあって流動性が高く、安定した動きを示すような銘柄です。通常の出来高が少ない銘柄に利用するのは、難しいといわれています。
また、下落トレンドでは「ボリュームレシオ」の値が下がったままになり、上昇トレンドでは「ボリュームレシオ」が高いままという可能性があります。
一方、比較的ゆっくりとした上昇あるいは下落トレンドにある時や、レンジ内を横ばいで動いている時は、比較的使いやすい指標になります。
さらに、出来高が株価に先行するところでうまく利用できれば、この指標の真価が発揮されるでしょう。
※「ボリュームレシオ」の「由来」や「概要」に関しては、リンク集の「テクニカルチャート解説」をご参照ください。
http://trade.okasan-online.rich-direct.jp/chart_help/frame.html
※この項目は2010年8月5日のブログを元に書かれたものです。
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