次の一手 ~市場の話題とテーマ~

2020年10月26日
岡三オンライン証券株式会社

【次の一手】注目度が上がるデジタル通貨関連

 日本の菅内閣による政策や米国大統領選挙の動向などにより、今後起きるであろう新政権による「政策転換」「政策推進」に対する動向が、株式市場でも注目を集めている。
その中でも、「デジタル通貨」は、日米共通の大きなテーマとなりつつある。
このテーマが大きくクローズアップされている原因となっているのは、中国の動きだ。中国は2014年、デジタル通貨研究所を設立し、それ以来、ブロックチェーンを始めとする、暗号資産関連技術を研究してきた。そして、先進各国が新型コロナウイルスに対する防衛策に追われる中、今年4月~8月の間にデジタル人民元に関する試験運用を行い、大きな成果を上げたと言われている。中国はデジタル通貨で先端を行くことによって、基軸通貨としての米ドルに追いつき、やがてそれに代わることを考えていると言われる。
 この動きに危機感を持った米国ではパウエルFRB議長が、これまでの慎重な態度を一変させ、今年6月には、デジタル通貨に対して積極的な研究を進めると宣言し、民主党は、バイデン大統領候補が、デジタルドルに対する積極策を唱え始めている。
 日本でも、デジタル円に関する研究は始まり(今年6月、研究会としてデジタル通貨協議会が発足)、いわゆるCBDC(中央銀行発行のデジタル通貨)の発行を目指している。日本でも国内の有力企業が注目されるだろう。
そこで、デジタル通貨関連銘柄を以下に挙げてみた。

コード 銘柄 市場 内容 終値(10/26) 注文画面
3626TIS東証1部地域通貨2,087
3917アイリッジ東証マザーズスマホ向け電子通貨1,273
3962チェンジ東証1部自治体・ふるさと納税8,210
4491コンピューターマネージメント東証JASDAQスタンダード金融医療に強く、日銀の決済システム2,851
8410セブン銀行東証1部デジタル通貨協議会に参画245
9433KDDI東証1部デジタル通貨協議会に参画2,798

上記表の中で、大手企業として、このデジタル通貨研究に携わり、デジタル通貨協議会に参画しているのが、KDDIやセブン銀行だ。このほかにも、この協議会には数社の大手企業、ベンチャー企業が参画しているので、それらにも注目できるだろう。
TISは、独立系大手SI企業だが、交通インフラが不足する地方で電気自動車の普及に関連し、「地域通貨」の発行を進めてきた企業。チェンジも、地方自治体とのふるさと納税事業を進めてきた実績が有り、いずれもデジタル通貨に先行してきた企業と考えられる。また、コンピュータマネジメントは、日銀の決済システムを受注している企業であり、デジタル通貨への対応は必須の企業。スマホ向けに電子通貨システムを開発するアイリッジも、有望銘柄の一つといえるだろう。

【コンピュータマネジネント(4491):日足:6カ月】

執筆者

堀 篤(ほり あつし)

1962年10月27日生まれ 愛知県出身
日本証券アナリスト協会検定会員
1985年、野村證券(現野村ホールディングス)入社。1998年退社後、上場企業役員を2社勤め、2001年コンサルタント会社設立、独立系アナリストとして、有望企業を投資サイト・雑誌などで紹介している。
総合economicサイト、「サチとれ」を運営。
証券マン、上場企業役員、投資家、コンサルタント、アナリストという360度異なる方面の経験を活かした、独自の分析スタンスで中小型優良銘柄の発掘を行う。

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