次の一手 ~市場の話題とテーマ~

2019年11月25日
岡三オンライン証券株式会社

【次の一手】上方修正銘柄をウォッチする

東京市場は、年末に向け、投資環境が良好になりつつある。しかし、市場では同時に、業績選好の度合いが徐々に高まっているようだ。
そこで今回は、直近2週間で通期業績予想を上方修正した銘柄に注目してみたい。業績予想を上方修正すれば、株価はすでに上がってしまっているのではないか、と多くの投資家は思うだろう。確かに、そういった銘柄は多いが、一方で、こういった発表を待っていた短期的な投資家は、発表後に積極的に売却をしてくる。その結果、チャートに良好なリズムが生じる銘柄や、発表前の株価に戻り、再度割安感が出てくる銘柄もある。
業績予想の上方修正が出て、株価が上昇してしまったからといって、それで買うチャンスがなくなるわけではない。逆に、それらの銘柄の動向をウォッチしておき、タイミングを見て狙うのも一つの手法だろう。

11月第2週以降の主な営業利益の上方修正銘柄

コード 銘柄名 市場 終値
(11/25)
注文画面
1429日本アクア東証1部726現物買
3880大王製紙東証1部1,509現物買
3902メディカル・データ・ビジョン東証1部1,024現物買
6071IBJ東証1部1,023現物買
6378木村化工機東証1部638現物買
9964アイ・テック東証JASDAQスタンダード1,775現物買

上記では、営業利益のみに注目し、上方修正の率が高く、前期比で増益または黒字化の銘柄をリストアップしてみた。
今期業績の特徴は、売上がそれほど増収にならなくても、あるいは減収であっても、増益幅を高める企業が多くなっていることだ。企業のコスト削減努力が功を奏し始めていることと、もともとの予想が原価の高騰を見込んでいたことが、これらの原因だろう。

表中では、特徴的なエコ住宅、アクアホームが順調な日本アクアや、化学機械装置関連の木村化工機は、ともに原価率が思ったよりも低かったことで、利益が想定よりも上振れし、株価が急騰した。しかし、例えば日本アクアは、短期的に見ると大幅に急騰しているが、長期の株価推移でみれば、過去の高値を目指していることがわかる。

日本アクア月足チャート(10年)

また、大王製紙は、工場などのコスト削減効果により、従来の営業利益を50%上方修正し、前期比147.5%増益(営業利益)を予想しているが、大型株らしい安定した値動きを続けており、タイミングを見た投資がしやすい状況になっている。

大王製紙日足チャート(6カ月)

IBJは婚活支援サービスを手掛ける企業で、売上から好調な推移をしているので、こちらも買いやすい銘柄だ。一方、医療情報サービスのメディカル・データビジョンは、主なサービスで見込みに達していないものがあるが、利益率の改善で、営業利益を上方修正している。主力サービスが伸びていないことで、上方修正発表後も株価は低迷しているが、値ごろ感は十分だろう。

執筆者

堀 篤(ほり あつし)

1962年10月27日生まれ 愛知県出身
日本証券アナリスト協会検定会員
1985年、野村證券(現野村ホールディングス)入社。1998年退社後、上場企業役員を2社勤め、2001年コンサルタント会社設立、独立系アナリストとして、有望企業を投資サイト・雑誌などで紹介している。
総合economicサイト、「サチとれ」を運営。
証券マン、上場企業役員、投資家、コンサルタント、アナリストという360度異なる方面の経験を活かした、独自の分析スタンスで中小型優良銘柄の発掘を行う。

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