次の一手 ~市場の話題とテーマ~

2019年11月19日
岡三オンライン証券株式会社

【次の一手】貴重な存在!? 新興市場の業績好調銘柄

2019年相場も残すところ1ヵ月半となったが、新興市場において、特にマザーズ市場の出遅れが鮮明となっている。9月以降の上昇により日経平均やTOPIXが昨年10月以来の水準を回復し、日経ジャスダック平均も年初来高値圏で推移しているのに対し、東証マザーズ指数は現時点で今年のザラバ高値・安値とも1月につけており、その後はそのレンジ内でのもみ合いを続けているのだ。
だが、個別に好業績を発表した銘柄が買いを集めて大幅高を演じるケースは新興市場でも少なくない。放送(動画)では前週(11月第2週)の値上がり率ランキングを取り上げているのでご確認いただければ幸いである。前週で3月決算企業などの決算発表シーズンが終了。今回のレポートでは業績が好調な新興市場銘柄を確認しておきたいと考えた。こうした好業績銘柄には株価がすでに大きく上昇しているものもあるが、当面は国内外でビッグイベントの予定が少なく、手掛かり難ムードを背景に物色が継続する可能性があると想定する。

新興市場に上場していて今期(20年3月期や20年9月期など)に過去最高の営業利益を計画している銘柄としては以下のようなものがある。

コード 銘柄名 内容 終値(11/19) 発注画面
2477手間いらず宿泊施設向け予約管理システム4,975
3135マーケットエンタープライズネット型リユース事業3,405
4424Amazia漫画アプリ5,390
4427EduLab英語学習サービスやテスト運営5,240
4970東洋合成工業フォトレジスト用感光性材料3,730
6095メドピア医師向けサイトや特定保健指導サービス1,532
6548旅工房オンライン旅行会社1,442

EduLabは英検協会などと共同で英語学習支援のネットサービスを開発するほか、英語のテスト運営・受託事業を展開。文部科学省が20年度の大学入試における英語の民間試験活用を延期したことが不透明感を誘い、今月に入って株価は急落。だが、8日にこの問題の影響を見込んだ20年9月期業績予想を発表すると見直し買いが向かい、復調している。営業利益は連続最高益更新となる18億円(前期比23.1%増)の見通し。14日の決算説明会では、民間試験活用延期問題による今期業績予想への影響は軽微、今後3年の英検受験者数の想定に大きな変更なし、といったアナウンスがあった。急落前の水準である5890円(10月31日終値)や、10月高値6730円が意識されよう。

10月29日のレポートでも取り上げた東洋合成の上期(4-9月期)営業利益は前年同期比45.7%増の11億6800万円となった。従来予想を17%上回り、通期予想18億円に対する進捗率は65%という好調ぶり。株価は先行して大きく上昇していたため、決算発表の翌営業日だった11月11日は売り気配でスタートするも、売り一巡後は買いが流入して上場来高値を更新。需給関係の良好さをうかがわせる動きをみせた。次世代露光技術「極端紫外線(EUV)」向け感光性材料も「需要が着実に伸長」(同社決算短信)しており、EUV関連として市場の関心が継続する展開に期待。

【東洋合成:日足:6カ月】

オンライン旅行会社の旅工房は上期(4-9月期)営業利益が前年同期比2.3倍の4億3500万円に拡大。オンライン販売とトラベル・コンシェルジュによるオーダーメイド販売を組み合わせた「ハイブリッド戦略」が奏功。通期営業利益予想3億5100万円を超過達成したものの、予想は据え置き。だが、成長拡大に向けて期初計画にはなかった1億8000万円規模の追加投資を行うためであり、市場の失望感は限られよう。追加投資項目は21年3月期の売上拡大のための大型広告やウェブサイト改善の強化、システムセキュリティの強化など。

メドピアの20年9月期営業利益予想は前期比43.3%増の8億円。19年9月期に続く大幅増益で最高益を更新する見通しを公表した。医師向け情報サイトや特定保健指導サービスの拡大を図るとともに、中期成長のためM&A等を積極的に進める方針。今期に時価総額500億円超を目指すという(11月19日時点で303億円)。13日には決算と同時に東証本則市場への市場変更申請に向けた準備を始めることを表明した。8月中旬に急落する直前の水準である1572円(8月14日ザラバ高値)を明確に突破できるかどうかが焦点となりそうだ。

執筆者

中村 鋭介 氏

株式会社ストックボイス 記者
ストックボイスで記者としてマーケット(主に新興市場)の取材に携わる。

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