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2017年07月18日
岡三オンライン証券株式会社

上半期総括と下期の投資戦略

上期の日経平均株価は約4.8%の上昇。日本株は米国株のNYダウ約+8%、S&P500約+9%、ナスダック約+14%と比較すると物足りないパフォーマンスだった。
日経平均の方向感も乏しかったため、読者の皆様も運用に苦労したのではないだろうか?上期は「ポジションを売り・買い一方に傾けて多めの資金を投入する」、「低位株や値動きの激しい個人投資家に人気の株投資」していなければ満足なパフォーマンスを得るのは難しかったと思う。
動かなかったと思われているが2ケタ上昇したセクターは33業種中9業種あった。上半期の振り返りとして業種別騰落指数を確認したい。
上昇率のトップ5は下の表のとおり。

業種 上期の騰落率
その他製品 26.7%
紙パルプ 18.0%
ゴム製品 14.8%
化学 14.5%
電気機器 13.6%

1位のその他製品は上期に約54%上昇した任天堂の上昇の影響が大きい。2位の紙パルプは「今期の増益が期待される銘柄が多い」と過去のコラムで紹介したとおり、今期の好業績を先取る動きが株価に反映されているのだろう。3位のゴムや4位の化学も資源相場の安定からマージンの改善が評価される形で大手を中心に上昇した。5位の電気機器は半導体関連の活況を受けて上昇する銘柄が目立った。
一方、ワースト5は以下のとおり。

業種 上期の騰落率
輸送用機器 -8.3%
鉱業 -7.1%
証券商品先物 -2.9%
不動産 -0.6%
海運業 -0.1%

1位が輸送用機器。米国の自動車販売台数が減少していることが低迷の主因だろう。2位は鉱業で資源価格の低下が影響したと考えられる。3位は証券商品先物で株価は高水準であったものの、指数の変動が乏しいため手数料収入の減少が懸念されたものと考えられる。4位の不動産業は金利上昇圧力とREIT指数の下落に見られるように不動産への手控えムードが株価に反映されたのだろう。5位は海運業でコンテナ船のニュースで足元上昇したものの、パフォーマンスの伸び悩みは昨年末にかけて大きく上昇した反動だと思われる。

上期は大きな下落もなく、堅調に推移したが、下期はリスクの顕在化に注意したい。想定されるリスクはトランプ大統領の信任の低下、北朝鮮などの地政学的リスク、欧州債務問題、中国リスクのほか、国内要因では安倍政権の支持率低下など上期にリスクとして扱われなかった事象が顕在化する可能性もある。悪材料が複合した場合、株価の大きな調整に注意しつつ、昨年のような押し目狙いを心掛けたい。
注目セクターは輸送用機器。米国の自動車販売台数の減少を受けて上期はパフォーマンスが悪かったが、為替が円安方向で推移しているため、業績の上方修正の可能性も存在する。銘柄数は多いが毎年ヒット銘柄が出ている自動車部品株に特に注目している。自動車メーカーは今期減益予想であるものの、収益は高水準であることから下請けへの価格の圧力がここ数年和らいでいる。マージンの改善と構造改革がうまくかみ合えば大幅に業績が改善する企業が見られるだろう。
その他、個別株戦略は8月に出そろう1Q決算の進捗率の良い銘柄からテーマを見つけて投資したい。

関連銘柄

コード 銘柄名 市場 終値
(7/18)
注文画面
3861王子ホールディングス東証1部586
3863日本製紙東証1部2,295
4063信越化学工業東証1部10,125
4452花王東証1部6,798
5108ブリヂストン東証1部4,878
5110住友ゴム工業東証1部1,992
5989エイチワン東証1部1,216
6758ソニー東証1部4,505
6861キーエンス東証1部50,100
6904原田工業東証JASDAQスタンダード808
7203トヨタ自動車東証1部6,180
7242KYB東証1部608
7244市光工業東証1部873
7267本田技研工業東証1部3,096
7832バンダイナムコホールディングス東証1部3,900
7974任天堂東証1部36,500

執筆者

Bコミ(坂本 慎太郎)氏
こころトレード研究所所長

2002年から6年間証券会社のディーラーとして株式と先物の売買を経験。
2008年から株式会社かんぽ生命保険に転じ、債券や株式のファンドマネージャーや運用計画の策定等の運用業務に携わる。
かんぽ生命退職後、個人投資家育成のため、中級者の個人トレーダーのスキルの穴埋めを目的としたこころトレード研究所を運営。
日本株を中心に短期は板読み、中長期はマクロ経済の方向感を押さえつつ、業績や資金動向等の需給に重きを置いた運用を行っている。
株式以外には債券、不動産、太陽光発電所等、様々な投資を行っている。 パンローリング社で「株のデイトレ・スイングトレード通信スクール」を運営。

こころトレード研究所

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