20.RCI

20.RCI

「RCI」とは、Rank Correlation Indexの略で、訳すと「順位相関係数」。簡単に言えば、異種の2つのものから得られる順位に関係があるか否かを示し、「スピアマンの順位相関係数」が有名である。相場分析において、日付と値段に順位をつけ、それを順位相関係数の数式に当てはめ求めた数値をグラフ化して用いられる。

スピアマンの順位相関係数の、計算式は表22-1の(1)式の通りである。さらに、見やすいグラフにするには、表22-1の(2)式のように100を掛けて、指数化する。

計算例

  • 計算期間を決める(表22-1は6日間とした)。
  • 当日の日付を「1」として、新しい日付から順番に番号をつける。
  • 値段の順位から日付の順位を引いたものを2乗する。
  • 2乗した数値を合計する(イ)。
  • (イ)の計算結果を「d」として、表22-1の(2)式に代入する。

RCIの見方

値段が毎日上昇していけばRCIはプラス100%に近づき、値段が毎日下落していれば、マイナス100%に近づく。逆に言えば、RCIがプラス100%に近づけば、それは上昇トレンドにある状態とみなすことができ、RCIがマイナス100%に近づけば、それは下降トレンドにある状態とみなすことができる。

基調転換サイン

利用方法は、主に2つに分類できる。1つは、期間の異なる2つのRCIを利用し、プラス100%、もしくはマイナス100%近辺でのクロス地点を基調転換サインと見る方法である。ただし、RCIの期間については、相場の周期性(サイクル)を考慮する必要がある。上昇期間と下降期間を合わせた1つの波がサイクルであり、この手法では、RCIの期間は相場のサイクルの半分が有効と考えられている。

周期性を見つけにくい場合は、一目均衡表の基本数値、「9、17、26、33、42、52…」のような転換点になりやすいと言われている日柄を順番に当てはめてみるのも手である。なお、2つのRCIの一方を移動平均線にすることもできる。

もう1つの方法は、RCIのゼロラインクロスである。RCIが0%になるのは、トレンドのない状態と考えることができる。つまり、マイナスからプラスに水準が上がる状態は上昇トレンド形成の過程で、逆にプラスからマイナスに水準が下がる状態は、下降トレンド形成の過程であると判断できる。

この方法を用いる場合、RCIがマイナスからプラスに入ったところが買いサイン、プラスからマイナスに入ったときが売りサインになる。この手法でのRCIの期間は、サイクル半分の期間ではサインが遅れてしまうので、サイクルの4分の1程度の期間がよいとされている。

ドル/円日足

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